歯の治療で、見た目の美しさと耐久性を兼ね備えたセラミック治療ですが、疑問に思うのが「なぜ保険が適用されないのか」という点です。
本記事ではセラミックが保険適用外なのはなぜなのかについて以下の点を中心にご紹介します。
- セラミック治療に健康保険が適用されない理由
- ハイブリッドセラミックについて
- セラミックと保険適用素材との違い
セラミックが保険適用外なのはなぜなのかについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
セラミック治療に健康保険が適用されない理由
- セラミック治療はなぜ保険適用外なのですか?
- セラミック治療は、基本的に健康保険の適用外となります。
これは、日本の保険診療が病気を治すための治療を対象としているためです。セラミックは、見た目の自然さや白さなど審美性を重視した治療です。そのため、機能の回復だけでなく、美しさも追求する治療は、必要以上の医療行為とみなされ、保険の適用外となります。また、セラミック治療には、質の高い材料や新しい機器、技工士による精密な技術が必要です。このような費用も、保険診療の範囲ではカバーできないため、自由診療として提供されます。
なお、ハイブリッドセラミックなど一部の素材については、条件によって保険が適用されるケースもあります。ただし、対象は限られており、詳しくは歯科医師にご相談ください。
- セラミック治療の費用を抑える方法はありますか?
- セラミック治療は以下のような工夫で、負担を軽減できる可能性があります。
- 歯科医院ごとの価格を比較する
セラミック治療の料金は、歯科医院によって大きく異なります。まずは複数の歯科医院で見積もりを取り、相場を把握してから選ぶのが賢明です。 - 最初からセラミックを選ぶ
銀歯などで一度治療してからセラミックに変更すると、費用が重複してしまいます。初めからセラミックを選択することで、結果的に費用を抑えられる場合があります。 - 医療費控除を活用する
セラミック治療は医療費控除の対象です。年間10万円を超える医療費がかかった場合は、確定申告を行うことで一部が還付されることがあります。 - 費用だけで決めないことも重要
費用の安さだけで治療を選ぶのはリスクがあります。歯科医師の技術や治療の丁寧さ、使用する材料の品質にも注意を払いましょう。
- 歯科医院ごとの価格を比較する
ハイブリッドセラミックは保険適用?
- ハイブリッドセラミックの素材について詳しく教えてください
- ハイブリッドセラミックは、セラミック(陶器)とレジン(歯科用プラスチック)を組み合わせて作られた歯科用素材です。具体的には、セラミックの微細な粉末をレジンに混ぜ込むことで、両者の長所を活かした性質を持っています。
特徴とメリット
- 自然な白さと透明感:セラミック由来の美しい見た目です。
- しなやかで割れにくい:レジンの柔軟性により、噛む力にある程度対応できます。
- 金属アレルギーの心配がない:金属を一切使用していないため、身体に優しい素材です。
デメリット
- 変色や摩耗が起こりやすい
オールセラミックよりも、レジンが含まれているため、長年の使用で色の変化やすり減りが見られる場合があります。
- ハイブリッドセラミックは保険適用されるのですか?
- ハイブリッドセラミックは、条件を満たせば健康保険が適用されます。保険適用となる素材:CAD/CAM冠
保険が適用されるのは、CAD/CAM冠(キャドカムかん)と呼ばれるコンピューター制御で加工されたハイブリッドセラミックです。 この素材は、セラミックと歯科用プラスチックを混ぜ合わせたもので、以下のような特徴があります。- 自然な白さで見た目が美しい
- 金属を使用していないため、金属アレルギーの心配がない
保険が適用される条件
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- 厚生労働省の指定基準を満たした歯科医院で治療を受けること
- 治療する歯の部位が指定されていること
第二大臼歯については、咬合関係や金属アレルギーなどの条件を満たした場合に限り適用されます。
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- なお、手作業で作るハイブリッドセラミックは保険適用外(自費診療)となります。
- ハイブリッドセラミックが保険適用になる歯の範囲を教えてください
- ハイブリッドセラミック(CAD/CAM冠)の保険適用範囲が拡大され、以前よりも白い被せ物を保険で選択できるようになっています。主な保険適用範囲
- 前歯・小臼歯
すべてのケースで保険適用されます。 - 第一大臼歯
上下左右すべての前から6番目の歯が対象ですが、第二大臼歯(前から7番目の歯)が4本とも残っている場合など、噛み合わせの条件があります。 - 第二大臼歯・第三大臼歯
条件付きで保険適用が可能になりました。噛み合わせや隣接する歯の状態など、細かな基準を満たす必要があります。 - 金属アレルギーのある方
上記の条件に関わらず、ほとんどすべての奥歯で保険適用が認められます。(医師の診断が必要です)
噛み合わせや歯の状態によって個別に判断される場合があるため、詳しくは歯科医院にてご相談ください。
- 前歯・小臼歯
セラミックと保険適用素材との違い
- 保険適用外のセラミックとハイブリッドセラミックではどのような違いがありますか?
- 保険適用外のセラミック(主にオールセラミック)とハイブリッドセラミックには、素材・性能・費用の面で大きな違いがあります。素材の違い
- オールセラミック:純粋なセラミック素材で作られており、透明感や自然な白さが特徴です。
- ハイブリッドセラミック:セラミックとレジン(歯科用プラスチック)を混ぜた素材で、やや審美性は劣るものの、柔軟性があり割れにくいのが特徴です。
審美性・耐久性の違い
- 審美性:オールセラミックは変色しにくく、美しさが長持ちします。ハイブリッドは経年劣化で変色や摩耗が起こりやすい傾向があります。
- 耐久性:オールセラミックは硬くて丈夫ですが、強い力が加わると割れる可能性があります。ハイブリッドセラミックはやややわらかいため、噛み合わせが強い部位にも推奨されています。
費用面の違い
- オールセラミック:自費診療のみで、1本あたり10万円前後と高額です。
- ハイブリッドセラミック:安価で、条件を満たせば保険適用が可能なケースもあります(ただし一部は自費診療となる場合もあります)。
それぞれにメリットとデメリットがあるので、見た目の美しさを重視するか、割れにくさや費用を重視するかによって、ご自身に合った素材を選ぶことが大切です。
- 銀歯とセラミックはどちらがおすすめですか?
- 銀歯とセラミックは、それぞれメリットとデメリットがあり、重視するポイントによっておすすめが変わります。見た目(審美性)
- セラミックは天然歯に近い色や透明感があり、目立ちにくいので、前歯や笑ったときによく見える部分におすすめです。
- 銀歯は金属色が目立つため、見える部分には不向きです。
衛生面・むし歯再発リスク
- セラミックは歯にしっかり接着しやすく、隙間ができにくいため、二次むし歯のリスクが低いです。
- 銀歯は経年で隙間ができやすく、再発リスクが高まる傾向があります。
その他のポイント
- 金属アレルギーの心配や歯茎の黒ずみを避けたい方にはセラミックが推奨されています。
- 費用を抑えたい方や、噛む力が強い方には銀歯が選択肢となります。
- セラミックは自費診療のため費用が高く、強い力がかかると割れる可能性もあります。
総合的には、
- 審美性や健康面を重視するならセラミック
- 費用や耐久性を重視するなら銀歯
ご自身のニーズに合わせて、歯科医師としっかり相談しましょう。
- セラミックとCAD/CAM冠、レジンにはどのような違いがありますか?
- まず、セラミックは主に自費診療で扱われ、天然歯に近い透明感や美しさが特徴です。耐久性が高く、変色しにくいため、長期間きれいな状態を保ちやすいのが特徴です。ただし、費用は高めになります。CAD/CAM冠は保険適用が可能な白い被せ物で、ハイブリッドレジン(セラミックとレジンの混合素材)を使用しています。見た目は自然で金属アレルギーの心配がありません。従来のレジン冠よりも耐久性や適合性が向上し、奥歯にも使えるケースが増えています。ただし、セラミック程の美しさや耐久性はなく、経年で変色や摩耗が起こることがあります。
最後に、レジンは主に保険診療で使用されるプラスチック素材です。治療費が安く済むメリットがありますが、割れやすく変色しやすいというデメリットがあります。
編集部まとめ
ここまでセラミックが保険適用外なのはなぜなのかについてお伝えしてきました。セラミックが保険適用外なのはなぜなのかの要点をまとめると以下のとおりです。
- 日本の健康保険は病気の治療に必要な範囲にしか適用されず、セラミック治療は見た目の美しさを追求するなど必要な範囲以上の価値があるため保険適用外となる
- ハイブリッドセラミックとは、セラミックとレジンを混ぜ合わせて作られた歯科用の素材であり、CAD/CAM冠は前歯、小臼歯、第一大臼歯で保険適用される
- CAD/CAM冠は自然な見た目や金属アレルギーの心配がない一方、セラミック程の美しさや耐久性はなく、レジンは割れやすく変色しやすい
セラミック治療が保険適用外となる背景には、機能回復を重視する保険制度の性質と、審美性を求めるセラミック治療の目的の違いがあります。治療の選択に迷った際は、見た目、耐久性、コストのバランスを踏まえて、歯科医師とじっくり相談することが大切です。ご自身に合った治療を選びましょう。
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。