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セラミック治療した歯は将来どうなる?寿命や長く使うポイントについて解説

セラミック治療した歯は将来どうなる?寿命や長く使うポイントについて解説

むし歯や歯の欠損の治療で使用されるセラミック治療は、セラミックという素材を使用した治療方法です。

自然な見た目で本物の歯と見分けがつきにくく耐久性があるのが特徴で、金属ではないため金属アレルギーの心配もありません。

ただし、セラミックも一生使えるものではなく、長く使用していると必ず寿命がきてしまいます。

本記事ではセラミック治療した歯が将来どうなるのか、そして寿命や長く使用していくためのポイントについて解説します。

セラミック治療した歯の将来・寿命

歯を指差す女性

歯のセラミック治療とはどのような治療ですか?
セラミック治療はむし歯や欠損を治すときに歯に詰め物や被せ物をするための治療方法の一つです。歯の詰め物や被せ物をするときには、金属で作られる銀歯かセラミックのどちらかが使われます。
金属で作られる銀歯は金属アレルギーの心配があったり見た目で目立ったりするのに対し、セラミックはアレルギーの心配がなく見た目も自然の歯と近いため目立ちにくいです。
銀歯は長く使用するうちに劣化してしまい、歯と銀歯の間にできた隙間に汚れが溜まることで再度むし歯になりやすいです。ただしセラミックは長く使用しても劣化が少なく、むし歯の再発も防ぎます。
セラミック治療した歯は将来どうなりますか?
セラミック治療した歯はセラミックが破損しない限りはそのまま残り続けます。
ただしセラミックが劣化してしまうと、欠けてしまったり割れてしまうことがあります。そうなると再度歯科医院で新しくセラミックを付け直すことが必要です。
セラミックがすぐに劣化して欠けたり割れたりすることをなるべく減らせるよう、歯科医院での定期的なメンテナンスや日々の口腔ケアが大事になってきます。
セラミックの寿命はどのくらいですか?
一般的にセラミックの寿命は5年から10年といわれています。なかには15年や20年と長く使用できている事例もあります。
しかしメンテナンス不足や歯の汚れや歯ぎしりなどセラミックが劣化しやすい状況にあると、わずか数年で破損が起きてしまうことがあります。セラミックの寿命を長持ちさせるためにも、日々のケアがとても大事です。

セラミック治療で後悔する事例・向いている事例

歯を指差す人

セラミック治療で後悔する事例を教えてください。
セラミック治療をした後に後悔することとして、以下の事例があります。
  • セラミックが割れてしまった
  • 色が周りの歯と違って目立ってしまう
  • 思っていたよりも高額だった
  • 交換が必要になった

セラミックは強い耐久性が特徴ではありますが、歯ぎしりや噛み合わせによってセラミックに強い力が加わると割れてしまうことがあります。もともと歯ぎしりがあったり噛み合わせに問題があったりする場合には、治療の際に歯科医師に相談することも必要です。
セラミック治療は色も選ぶことができます。色見本で選ぶことができるのですが、そのときによく見ずに選んでしまうと周囲の歯と違う色になって目立ってしまうことがあります。色見本を見せてもらったときにはしっかりと見て選ぶようにしましょう。
セラミック治療は保険適用がありません。自費診療であり高額になりやすいため、費用が心配な場合には事前に確認しておくことも重要です。
セラミックは一生ものではありません。長く使用するなかでセラミック自体は劣化が少なくても歯茎が下がったり再度むし歯になったりすると交換が必要になります。セラミックを長持ちさせるために日々の口腔ケアや定期メンテナンスは大切です。

セラミックにトラブルが起こる原因や長く使うポイント

下顎の前歯ブリッジ

セラミックにトラブルが起こる原因を教えてください。
セラミックに起こるトラブルとして、歯茎や歯が黒ずんで見えることやセラミックが割れてしまうことがあります。セラミック治療をした後に歯茎が黒ずむのは、金属が使われているセラミックが原因です。
セラミックにはすべてセラミックで作られるオールセラミックと、メタルボンドと呼ばれる金属が土台に使われたセラミックがあります。金属が使用されている場合、長く使用するなかで唾液に晒された金属がイオン化し歯茎の黒ずみを引き起こします。
歯が黒ずんでしまうのは、土台になっている歯が黒くなりセラミックから透けて見えることが原因です。むし歯が神経まで達している場合には神経を抜く治療をするのですが、神経が抜かれた歯は茶褐色に変色してしまうことがあります。その茶褐色に変色した歯がセラミックから透けて見えることで歯が黒ずんで見えてしまいます。
その他にも、セラミックの被せ物を支えることができない場合に使用するメタルコアと呼ばれる金属の土台が唾液でイオン化してしまい、セラミックから透けて見えることも黒ずみの原因です。
セラミックが割れてしまう原因としては、歯ぎしりや噛み合わせによってセラミックに強い力が加わってしまい割れてしまうケースがあります。
セラミック治療を受ける際の注意点はありますか?
セラミック治療を受ける前に、セラミックのメリットとデメリットを把握しておくことが大切です。
セラミックのメリットは、長持ちしやすい・自然な歯と見た目が変わらない・むし歯が再発しにくいなどがあげられます。セラミックのデメリットは、割れてしまうことがある・自費診療のため費用が高額・ケアが必要などがあげられます。
セラミック治療をした後にもそのまま生涯使い続けられるわけではないので、定期的なメンテナンスや口腔ケアは継続して必要です。気になることは歯科医師にもその都度聞いてみるのがよいでしょう。
セラミックを長く使うポイントを教えてください。
セラミックを長く使うには、お口のケアや定期的なメンテナンスや歯ぎしり対策がポイントになります。
セラミックはむし歯の再発率が低いですが、絶対にむし歯にならないわけではありません。日々の歯ブラシやデンタルフロスで汚れをきれいに取り除きむし歯や歯周病の予防をすることがセラミックの寿命を伸ばすことにもつながります。
歯は自分でどれだけ磨いていても少なからず磨き残しは出てしまいます。セラミックが欠けたりしていないかのチェックも含めて歯科医師の定期的なメンテナンスを受けることも大切です。
歯ぎしりがある場合にはセラミックが欠けたり割れたりしやすくなります。歯ぎしりがある場合には歯科医師に相談し、歯ぎしりの対策やマウスピースの使用を検討してみてください。
お手入れやケアのポイントを教えてください。
セラミック治療後の歯磨きには、硬すぎない歯ブラシを使うことが大切です。硬い歯ブラシで強くセラミックを磨いてしまうと、傷がついてセラミックの劣化が早まることがあります。やわらかめか普通の硬さの歯ブラシを選ぶようにしてください。
歯磨きは力を入れて磨くのではなく、小刻みに細かく動かしながら歯と歯茎の間を意識して磨いてください。小刻みに丁寧に磨くことで、セラミックに傷が入ることを防ぎつつ汚れをしっかりと取ることができます。
歯間ブラシやデンタルフロスを使い、歯と歯の間に溜まった汚れを落とすことも必要です。特に就寝前にはしっかりと歯をきれいにすることでむし歯の再発や歯周病を防ぐことができます。

編集部まとめ

歯磨きを行う女性

セラミック治療は耐久性があり長持ちしやすく、見た目も自然な歯と近いことから治療跡が目立ちません。

寿命は長く、5年から10年と長持ちします。しかし日々の口腔ケアや定期的なメンテナンスが不足してしまうと早く寿命がきてしまうことがあります。

セラミック治療をした後も日々のケアは怠らず、やわらかめの歯ブラシやデンタルフロスなどを使用した歯磨きを行ってください。

歯科医院で取り切れていない汚れを取ってもらったり、セラミックが欠けてないか見てもらったりといった定期メンテナンスが必要です。

もし歯ぎしりがあると、セラミックが割れてしまうケースがあるため、歯ぎしり対策が必要です。

土台に金属が使われている場合には、唾液によって金属がイオン化し歯茎に黒ずみが出てしまうことがあります。

その他にもセラミックが周囲の歯と色が合わず不自然になるという注意点もあります。

セラミック治療を受けるときは歯科医師に気になることを相談し、セルフケアの見直しや治療後のトラブル対策を行うようにしてください。

参考文献

この記事の監修歯科医師
箕浦 千佳医師(長谷川亨歯科クリニック 歯科医師 / 名古屋デンタルオフィス)

箕浦 千佳医師(長谷川亨歯科クリニック 歯科医師 / 名古屋デンタルオフィス)

朝日大学歯学部卒業 / 現在は長谷川亨歯科クリニック非常勤勤務

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