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歯医者で製作する入れ歯・マウスピース|種類・費用について解説

歯医者で製作する入れ歯・マウスピース|種類・費用について解説

むし歯や歯周病、あるいは不幸にして交通事故など、さまざまな理由から歯を失う方は少なくありません。

歯をなくした場合、食事や会話が不便になるため、入れ歯やブリッジなどによる歯科治療が行われます。また、マウスピースを使うことによって大切な歯を衝撃から守り、欠損を未然に防ぐことも有益でしょう。

今回は、歯医者で製作する入れ歯やマウスピースの種類・費用について解説します。この記事を読むことで、歯を失った喪失感を取り除き、健康的な生活を取り戻す一助になれば幸いです。

歯医者で製作する入れ歯の種類や費用

入れ歯

入れ歯の種類を教えてください。
入れ歯は、大きく分けて総入れ歯と部分入れ歯の2種類があります。総入れ歯は抜歯した後に上下の歯すべてを補うもので、部分入れ歯は残っている歯に金属の留め具をかけて人工歯を固定して使います。さらに保険適用と自由診療の入れ歯に分かれますが、後者は健康保険のルールに則って作る必要がありません。自由診療の入れ歯は治療方法・材料に制約がないため、以下のようにさまざまな選択肢があります。
  • 金属床義歯
  • 磁性アタッチメント義歯
  • BPS義歯
  • ノンクラスプデンチャー
  • インプラントオーバーデンチャー

また、上記のほかにもレジリエンツテレスコープ・コーヌステレスコープ・リーゲルテレスコープなど、就寝時も取り外しの必要のないドイツ式入れ歯もあるので参考にしてください。

入れ歯の製作期間はどのくらいですか?
保険診療の入れ歯は、基本的に1ヵ月ほどの制作期間が必要とされています。自由診療の場合は、歯型採取をより精密に行うため、完成までは通常2ヵ月〜3ヵ月程度かかるでしょう。
入れ歯には保険が適用されますか?
入れ歯には、保険適用の入れ歯と自費の入れ歯の2種類があります。健康保険のルールに則って作る入れ歯は、大変安く抑えることができます。例えば、1割負担の健康保険の方が総入れ歯を作った場合、完成の日にお支払いする金額は約3,000円と作りやすいでしょう。ただし、費用が安く抑えられる分、どうしても使える材料や作り方に制約があり、装着感・見た目・耐久性に影響を及ぼすことがあるかもしれません。
入れ歯の費用相場を教えてください。
保険適用の部分入れ歯の製作費用の相場は、1割負担の場合で約1,200円~2,500円、3割負担の場合で約3,000円~14,000円でしょう。保険適用の総入れ歯の場合は、3割負担でも約10,000~15,000円です。部分入れ歯と比較して極端に高くなることはありません。一方、保険適用外の入れ歯の費用相場は、部分入れ歯で約250,000円・総入れ歯で約300,000円を目安にするとよいでしょう。例えば、審美性の高いコーヌスクローネの費用相場は、約291,500円〜2,456,300円(税込)です。金属床の入れ歯の場合、白金加金・チタン合金など金属の種類によって異なるため一概にはいえません。頑丈なジルコニアを使用した総義歯で、約453,750円~598,950円(税込)でしょう。

歯医者で製作するマウスピースの種類や費用

マウスピース

マウスピースの種類を教えてください。
マウスピースとは、お口のなかに装着する取り外し可能な装置で、以下のようにさまざまな種類があります。
  • スポーツマウスガード
  • 歯列矯正用マウスピース
  • ホワイトニングトレイ
  • ナイトガード

スポーツマウスガードは、スポーツやアクティビティ中の歯をケガから保護するために使用されます。歯列矯正用マウスピースは、歯列矯正用の歯を動かすためのもので、歯並びを整える・顎のスペースを広げる目的で作られます。歯科医院では、歯を白くする際に使うホワイトニングトレイを作る場合もあります。ほかにも、ナイトガードと呼ばれる歯ぎしり防止用マウスピース・いびきの症状を軽減するいびき防止用マウスピースがあります。ただし、マウスピースを噛みしめる力は意外と強く、使用中に摩耗する恐れがあるため、歯科医院で定期的にメンテナンスしてもらって使いましょう。

マウスピースの製作期間はどのくらいですか?
歯科医院での製作期間は、通常で1週間程度かかるでしょう。1度目の来院時に歯型を取り、その歯形模型上でマウスピースを作り、噛み合わせを調整します。2度目の来院時には、お口のなかでぴったり合っているかどうかを確認し、噛み合わせの調整・点検後に完成したマウスピースが渡されます。また、マウスピース製作期間は、歯科医院の予約状況によって変動することもあるので注意しましょう。
マウスピースには保険が適用されますか?
ナイトガードには保険が適用されます。その他のマウスピースは健康保険は適用されません。ただし、スポーツ用のマウスピースは18歳以下は割引が受けられる場合もあるので、歯科医院に問い合わせてください。また、大学病院のスポーツ歯科外来では学生割引が受けられますが、型取りから約3週間かかるものとお考えください。急を要する場合は相談しましょう。
マウスピースの費用相場を教えてください。
保険が適用されるナイトガードは、3割負担で約3,300〜5,500円です。市販のマウスピースは1,000円前後と安く入手できますが、使用感・フィット感は歯科医院で作るカスタムメイドのほうがとても優れています。ただし、健康保険適用外で歯科医院に3回程度の受診が必要である点も考慮しましょう。カスタムメイドのスポーツ用マウスピースの目安は約5,500円~22,000円(税込)かかりますが、クリニックによっては高校生まで割引が受けられる場合もあるかもしれません。大学病院のスポーツマウスガードは、約11,550円~20,350円(税込)ですが、学生割引で約6,050円~11,550円(税込)が費用相場でしょう。

入れ歯とマウスピースについて

入れ歯

入れ歯とマウスピースの違いを教えてください。
マウスピースは、入れ歯と同じようにお口の中に装着する取り外し可能な装置で、さまざまな種類があります。入れ歯は欠損した歯の機能を補うのに対し、マウスピースは矯正治療の際に歯並びを整える・顎のスペースを広げるなど、使用の目的が異なります。ほかにも、歯を白くするためのマウストレー・スポーツの際に歯を守るスポーツマウスピース・睡眠中に歯ぎしりなどから歯を守るナイトガードなどがあります。また、入れ歯は部分入れ歯・総入れ歯ともに保険の適用対象であるのに対し、マウスピースでは基本的にナイトガード以外の保険適用はありません。
入れ歯専用のマウスピースはありますか?
本来なら歯と歯茎を休めるために就寝時は入れ歯を外すように歯科医師から勧められますが、災害時が心配・気道を確保したいなど、さまざまな理由から寝る時も入れ歯を装着していたい方がいらっしゃるかもしれません。そのような方は入れ歯にはめられるようになっている入れ歯専用のマウスピースをしてお休みください。くいしばりや歯ぎしりから顎を守り、食いしばりなどから人工歯のすり減りも防げるため、入れ歯を長く大切に使うことができるでしょう。また、総入れ歯の方にはコンフォート義歯と呼ばれるマウスピースタイプの入れ歯があります。通常の硬いプラスチックではなく弾力性のある生体用シリコンの入れ歯なので、粘膜のやわらかさに近い感触が楽しめるのではないでしょうか。自由診療なので、大学病院の補綴科または取り扱いのある歯科医院に相談してみてください。

編集部まとめ

入れ歯

今回は、歯医者で製作する入れ歯・マウスピースの種類や費用について解説してきました。

入れ歯は、何らかの理由で歯を失った方の噛み合わせを補う道具です。義歯の本数によって入れ歯の形や大きさは異なり、材質や治療法もさまざまです。マウスピースも大切な歯を守るうえで欠かせない道具でしょう。

ただし、入れ歯やマウスピースを初めて装着した方は、違和感や異物感はやむを得ないかもしれません。着け方や外し方のコツ、洗浄やお手入れに慣れていただくことで、だんだん馴染んで体の一部へと変化していくことと思います。

ぜひ今回の記事を参考に、自分にフィットした適切な入れ歯、そして健康な歯を守るマウスピースを見つけてください。

参考文献

この記事の監修歯科医師
箕浦 千佳医師(長谷川亨歯科クリニック 歯科医師 / 名古屋デンタルオフィス)

箕浦 千佳医師(長谷川亨歯科クリニック 歯科医師 / 名古屋デンタルオフィス)

朝日大学歯学部卒業 / 現在は長谷川亨歯科クリニック非常勤勤務

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