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入れ歯の作り直し|作り直しになるケースや作り直しの費用・期間について解説

入れ歯の作り直し|作り直しになるケースや作り直しの費用・期間について解説

費用や時間をかけて作った入れ歯だからこそ、長い期間使い続けたいものです。

しかし、お口の中の状況が変わってしまったり、入れ歯が破損してしまったりした場合は作り直しが必要となります。

入れ歯の日常的なお手入れによっても入れ歯は摩耗するため、長期間使用するのは難しいです。

そこで、本記事では入れ歯が作り直しになるケースや作り直しにかかる費用・期間について解説します。

入れ歯の作り直しについて

頬を抑える高齢女性

使用している入れ歯が合わなくて困っているのですが…。
最初はぴったり装着できていた入れ歯も、使用期間が数ヵ月経過すると合わなくなるケースがあります。その場合は、入れ歯を作製した歯科医院に相談し、調整・修理が必要です。合わない入れ歯を使い続けていると、次のような症状が出てしまうので注意しましょう。
  • ほかの歯・歯肉に痛みが出てくる
  • 吐き気を催してしまう
  • 口元にしわができるようになる
  • 喋りにくくなる
  • 入れ歯が外れやすくなる

このような症状は不快なだけでなく、心身にも苦痛を与えてしまいかねません。また、合わない入れ歯を使い続けると噛み合わせが乱れてしまい、左右の歯にかかる力の偏りで顎が歪んでしまう可能性もあります。
それによって頭痛・肩こりを引き起こしてしまう可能性があるので、合わない入れ歯を使い続けるのではなく、入れ歯を作製した歯科医院に相談しましょう。

入れ歯が合わなくなる原因を教えてください。
入れ歯が合わなくなる原因は、以下のようなものが考えられます。
  • 入れ歯の調整不足
  • 顎の変化
  • 入れ歯の変形
  • 歯周病
  • 歯の移動
  • 唾液の分泌量の減少

入れ歯自体の高さが合っていなかったり、入れ歯の土台が顎の形状と合っていなかったりと入れ歯そのものが自分に合っていなかった可能性があります。また、加齢とともに上顎・下顎はすり減っていく傾向があるため、顎の形が変化すれば入れ歯も合わなくなるでしょう。
入れ歯の保管状態も重要です。入れ歯は濡れている状態で使うのが一般的ですが、取り外して放っておくと乾燥することで歪みがでることがあります。部分入れ歯の場合は、長年使い続けていれば金具部分が変形することも少なくないため、緩んでしまうでしょう。
その他にも、歯周病を発症してしまったり加齢による唾液の分泌量の変化だったりで入れ歯が十分に吸い付かず、安定して装着できない場合があります。

入れ歯を作り直したいのですがどのように歯科医院に相談すればよいですか?
入れ歯が合わなくなってしまった場合は、まず入れ歯を作った歯科医院に相談しましょう。相談する内容としては、どのように合わないのかを医師に明確に伝えます。食べ物を噛んでるときの不快感や痛み・入れ歯が落ちてしまったり浮いてしまったりするなど、困っていることを簡潔に伝えましょう。
入れ歯が作り直しになるのはどのようなケースですか?
入れ歯が作り直しになるのは、以下のようなケースが考えられます。
  • 口腔内の状況の変化
  • 入れ歯の破損
  • 入れ歯の摩耗

口腔内の状況は刻一刻と変化します。入れ歯を作ったときにはあった歯が、何らかの事情によって抜歯しなければならなくなれば、入れ歯を作ったときと状況は変わってしまいます。その場合は作り直しが必要です。部分入れ歯の場合、入れ歯をかけていた歯に問題が起これば、入れ歯を装着できなくなり作り直しになるでしょう。
また、噛み合わせが悪かったり入れ歯を落としてしまったりすることで、入れ歯が破損するケースも少なくありません。お手入れ方法によっても入れ歯が摩耗してしまい、破損することもあります。入れ歯を作ったときと状況が少しでも変われば、入れ歯の作り直しが必要になります。

調整をすれば入れ歯が合うようになるケースもありますか?
合わなくなった入れ歯を医師に調整してもらえば、入れ歯が合うようになるケースはあります。むしろ合わない入れ歯を使用し続けてしまうと、粘膜を傷つけたり不必要な骨の吸収を引き起こしたりするので、早めの調整が必要です。
入れ歯は複雑な構造をした装置のため、始めからぴったり合わせるのはなかなか難しいといわれています。入れ歯が合わないとなれば、再度検査を行い、調整を繰り返してお口の状況に合わせた入れ歯に仕上げてもらえるでしょう。

入れ歯を作り直すときの費用

電卓とお金と歯

保険適用で入れ歯を作り直す場合の費用はどのくらいかかりますか?
保険適用で入れ歯を作り直す場合、歯科医院によっても費用が異なりますが、おおよそ5,000〜10,000円程度です。ただし、入れ歯によって補う歯の本数によって大きさが異なるため、費用には開きがあります。どのくらいの費用で入れ歯を作り直せるか気になる場合は、歯科医院に直接連絡して問い合わせてみましょう。
保険診療の6ヵ月ルールとは何ですか?
この国の保険のルールとして、入れ歯を作ってから6ヵ月間は入れ歯を作り直せません。これは国で決められたルールであるため、全国一律どこの歯科医院に行っても入れ歯を作ってから6ヵ月以内は新たな入れ歯を保険適用で作れない決まりとなっています。
つまり、入れ歯の作製を開始した日(歯型取りの日)を基準として、6ヵ月以内は新たな入れ歯の作製ができません。歯科医院が治療後に国に請求をするため、入れ歯を作ったことがどこの歯科医院でもオンラインで確認できることから、ほかの歯科医院に依頼しても発覚してしまいます。ただし、以下の場合は6ヵ月ルールの例外となります。
  • 抜歯が必要となり、歯の本数が変わってしまった
  • 6ヵ月以内に上の入れ歯だけ作製したが、今度は下の入れ歯を作りたいとき
  • 入れ歯が破損した
  • 自費で入れ歯を作りたい

保険適用で作った入れ歯は大切にする必要があり、万が一入れ歯が合わない場合は調整してもらうのが得策です。

自費の入れ歯を作り直す場合の費用はどのくらいかかりますか?
保険適用で入れ歯が作れない場合は、自費で入れ歯を作り直すことが可能です。ただし、自費での入れ歯の作製は、総入れ歯と部分入れ歯で費用が異なります。おおよその費用は以下のとおりです。
  • 部分入れ歯:1本あたり150,000〜200,000円(税込)程度
  • 総入れ歯:200,000〜1,000,000円(税込)程度

自費の入れ歯を作製するメリットは、使用する金具や素材もすべてオーダーメイドで作製できる点です。ただし、費用は入れ歯の本数・種類によって異なるため、高額な費用が必要となるでしょう。

入れ歯の仕上がりまでにかかる期間は?

歯科治療のイメージ

保険診療の入れ歯が仕上がるまでの期間はどのくらいですか?
保険診療による入れ歯の作製は、型取りをしてから2週間〜1ヵ月程度で完成します。ただし、型取りを行うにはお口の中の状態を整える必要があり、人によっては数ヵ月以上の治療が必要になる場合もあります。
また、入れ歯の大きさや材質によっても異なるため、おおよそ2週間〜1ヵ月程度と認識しておきましょう。
自費の入れ歯が仕上がるまでの期間はどのくらいですか?
自費の入れ歯は、保険適用の入れ歯より手間をかけて作製されるため、完成まで2〜3ヵ月程度の期間がかかります。歯科技工士と密に連携し、入れ歯を作製する必要があるためです。
また、保険適用の入れ歯と比べ、素材・器具・機器・必要となる工程が定められているため作製期間が長くなっています。保険診療で作製する入れ歯より精密な型取りや、より精巧な調整を行っているため自費の入れ歯はよりフィット感のある入れ歯の作製が可能です。費用もかかる分、オーダーメイドの入れ歯を作製するにはそれなりの期間が必要となっています。

編集部まとめ

歯の模型

保険適用の入れ歯を作製するには費用を抑えられるだけでなく、作製にかかる期間も短いのが特徴です。

しかし、入れ歯が合わない場合は調整や作り直しが必要となります。

ただし国の保険ルールでは、保険適用で入れ歯を作製した場合、6ヵ月以内に新たな入れ歯を作製することはできません。

万が一なくしてしまったり、ゴミ箱に捨ててしまったりした場合は6ヵ月以内は保険適用での入れ歯は作製できないため、自費の入れ歯を検討することになります。

また、合わない入れ歯を装着していると身体に不調を感じたり不具合が生じたりする可能性があります。

保険適用で作った入れ歯は大切に扱い、万が一合わないと感じた場合は早急に入れ歯を作製した歯科医院に相談しましょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

遠藤 眞次医師(グランメゾンデンタルクリニック)

長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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