セラミックの歯は何年持つ？セラミックの耐久年数を縮める要因や長く使うためのポイントも併せて解説！

セラミックの歯はその耐久性と美しさが主な特徴として挙げられます。
しかし、その耐久年数はどのくらいなのでしょうか。
本記事では、セラミックについて以下の点を中心にご紹介します！

• 歯のセラミック治療とは
• セラミックの耐久年数を縮める要因について
• セラミックを長く使うためのポイント

セラミックについて理解するためにもご参考いただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

歯のセラミック治療とは

セラミック治療は、歯科治療の一つで、審美性と機能性を重視した治療方法です。 この治療では、セラミック（陶材）を用いて、むし歯やほかの歯の問題を修復します。 セラミックは、その耐久性と美しさから選ばれ、天然の歯と見分けがつかない程自然な見た目を提供します。

セラミック治療は、むし歯で削った歯や欠けた歯、変色した歯など、さまざまな状況に対応可能とされています。
また、金属アレルギーの心配がある方や、見た目の美しさを重視する方に推奨されます。
セラミックは金属を一切使用しないため、金属アレルギーの心配がなく、体に優しい素材です。

しかし、セラミック治療は自費診療のため、費用が高額になることがあります。
それでも、その長期的な耐久性と美しさから、選ぶ方は少なくありません。

セラミックの種類

セラミックの歯にはさまざまな種類が存在し、それぞれに独特の特性があります。
これらの違いの理解は、自身に合った選択をするために重要です。
セラミックの耐久年数はお口の中の状態やケアの仕方によって異なります。
以下では、セラミックの種類をそれぞれ解説します。

オールセラミック

オールセラミックは、その全体がセラミック（陶材）で作られた素材で、その審美性がとても高いとされています。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックは、コンポジットレジン（プラスチック）とセラミックを混ぜ合わせた素材で、セラミックよりもコストを抑えた治療が可能とされています。
しかし、適応できる歯の範囲が限られ、コンポジットレジンが含まれているため変色しやすいなどのデメリットもあります。

メタルボンド

メタルボンドは、金属とセラミックを組み合わせた素材で、中心が金属であるため耐久性が高いとされています。
しかし、その内部に金属を使用しているため、金属アレルギーのある方には向きません。
審美性は高いですが、角度によっては金属が見える可能性があります。

セラミックの特性

セラミックはその美しさと耐久性から歯科治療に用いられています。
その特性として、汚れがつきにくい、劣化しにくい、金属アレルギーの心配がないことなどが挙げられます。
以下では、セラミックの特性をそれぞれ解説します。

汚れがつきにくい

セラミックはその特性から、汚れがつきにくいのが大きな利点です。
セラミックの表面は滑らかでコーティングされているため、食べ物の残りや細菌が付着しにくいためです。
これは、セラミックがむし歯になりにくい理由の一つでもあります。

また、セラミックは時間が経ってもお口のなかで劣化する場合がほとんどなく、その結果、汚れが溜まりにくくなり、セラミックは長期間にわたってその美しさを保てるとされています。

しかし、セラミックが汚れにくいとはいえ、日々の口腔ケアは欠かせません。
適切な歯磨きとフロッシングにより、セラミックの歯も健康で美しく保てます。
また、定期的な歯科検診やクリーニングはセラミックの耐久年数をさらに延ばすことにつながります。

劣化しにくい

セラミックはとても硬く、耐久性があり、そのため長期間にわたってその形状を保てます。
そのため、劣化しにくい特徴があります。
また、セラミックは摩耗に強く、日々の食事や噛み合わせによるダメージにも耐えられます。

さらに、セラミックは温度変化に対しても安定しており、冷たい飲み物や熱い飲み物を摂取したときにも、その形状や性質が変わることはありません。
これらの特性により、セラミックは長期間にわたってその美しさと機能性を保てます。

金属アレルギーの心配がない

セラミックはその特性から、金属アレルギーの心配がないのが大きな利点です。
一方、銀歯は金属成分を含んでおり、金属アレルギーを引き起こす可能性があります。
パラジウムやニッケル、クロムなどの成分が問題となることが多く、これらは皮膚や粘膜に触れることでアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
しかし、セラミックは金属を含まないため、このような反応を引き起こすことはありません。

セラミックの寿命が短くなる原因

セラミックの寿命を縮めてしまう要因も存在します。
これらの要因を理解し、適切なケアを行うことで、セラミックの耐久年数を延ばすことが可能とされています。
以下では、セラミックの耐久年数を縮める要因を詳しく解説します。

歯ぎしりや食いしばり

歯ぎしりや食いしばりは、セラミックに強い力が加わるため、セラミックが欠けたり割れたりする場合があります。
寝ているときや何かに集中しているときに無意識に行ってしまうことが多く、改善は難しいとされています。

しかし、歯科医院でナイトガードを作製し、就寝前に装着すれば、セラミック歯への影響を減らすことが可能な場合があります。

それでも、歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は、歯科医師に相談し、その他の治療法を探すことも選択肢の一つとして挙げられます。

噛み合わせの悪さ

噛み合わせが悪いと、セラミックに不適切な力が加わり、欠けたり割れたりする可能性があります。
これは、セラミックが強い衝撃や圧力に耐えられないためです。

噛み合わせの悪さは、歯並びの悪さや、年齢を重ねるにつれて進行するむし歯や歯周病によるものがあります。
これらの問題は、歯列矯正やむし歯・歯周病の治療などで改善が可能とされています。

しかし、噛み合わせの改善には専門的な知識と技術を必要とするため、噛み合わせが悪いと感じた場合は、歯科医師に相談し、治療法を探すことも選択肢の一つです。

むし歯や歯周病

セラミック自体はむし歯になることはありませんが、セラミックを装着している歯がむし歯になると、セラミックを外して治療を行う必要があります。
そのため、むし歯ができた時点でそのセラミックを外す必要があります。
歯周病も同様に、セラミックの寿命に影響を与えます。
歯周病が進行すると、歯を支える骨が失われ、結果としてセラミックが適切に機能しなくなる可能性があります。

これらの問題を防ぐためには、日々の口腔ケアが重要です。
日々の歯磨きなどにより、むし歯や歯周病のリスク低減につながります。
また、定期的な歯科検診も重要です。

転倒や衝撃

セラミックは強い衝撃を受けると割れたり欠けたりする可能性があります。
例えば、スポーツ中にボールが口元に当たったり、転倒して口元を打つなどの事故が起きた場合、セラミックは破損する可能性があります。

これらのリスクを軽減するために、スポーツを行う際にはマウスガードの使用が推奨されます。
マウスガードは、口元への衝撃を吸収し、セラミック歯へのダメージをなるべく抑える役割を果たします。

しかし、これらの事故を防ぐことは難しいため、セラミック歯を持つ方々は日々の生活のなかで注意を払うことが重要です。

セラミックを長く使うために

セラミック製品はその美しさと耐久性で人気があるとされていますが、適切な手入れをしなければ、その特性を長く保つことは難しい場合があります。
以下では、セラミック製品を長く使うための方法をいくつかご紹介します。

口腔ケア

セラミック製品はその美しさと耐久性から、歯科治療で用いられています。
しかし、その耐久年数は適切な口腔ケアに大きく左右されます。
セラミックの耐久年数を延ばすためには、以下のようなケアが必要です。

• 自身の歯との適合状態を保つ：セラミックは自身の歯と適切にはまることが重要です。適合状態が悪いと、セラミックが破損する可能性があります。
• 日々の口腔ケア：歯磨きを怠らないこと、フロスや歯間ブラシを使って汚れの丁寧な除去が重要です。
• マウスピースを着用する：歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、マウスピースの使用でセラミックにかかる負荷を軽減できる場合があります。
• 定期的なメンテナンスを受ける：歯科医院での定期的なメンテナンスも重要です。早期に問題を発見し、適切な治療を受けられます。

定期的に歯科メンテナンスを受ける

セラミック製品の耐久年数を延ばすためには、定期的な歯科メンテナンスが不可欠です。 これは、セラミックが自然な歯と同じように、口腔内の環境に影響を受けるためです。

歯科メンテナンスでは、セラミックの状態や適合性、そして全体的な噛み合わせのチェックにより早期に問題を発見し、適切な治療を受けられます。

また、定期的なメンテナンスにより、歯とセラミックの間に溜まった汚れを専用の機器で取り除けます。
これは、このような汚れがむし歯や歯周病の原因となり、結果的にセラミックの耐久年数を縮める可能性があるためです。

さらに、定期的なメンテナンスは、セラミックの適合性を保つためにも重要です。
セラミックが正しくはまっていないと、噛み合わせが悪くなり、一部分に負荷が集中し、破損しやすくなる可能性があります。

悪癖の改善

セラミック製品の耐久年数を延ばすためには、自身の悪癖の改善が重要です。 歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、セラミックに過剰な力が加わり、割れたり欠けたりする可能性があります。

これらの癖を改善するためには、まず自身がその癖を持っていることの認識が大切です。
次に、就寝時のマウスピースの装着で、歯ぎしりによるセラミックへの負荷を軽減します。

また、上下の歯を無意識に合わせてしまう、上下歯列接触癖（TCH）もセラミックの破損の原因となります。
これに対しては、普段から上下の歯を接触させない努力が求められます。

これらの悪癖の改善は、セラミック製品の耐久年数を延ばすだけでなく、全体的な口腔の健康にも寄与します。
健康な口元を保つためにも、適切な口腔ケアと悪癖の改善を心がけましょう。

経験豊富な歯科医院を選ぶ

セラミック製品の耐久年数を延ばすためには、経験豊富な歯科医院を選ぶことが重要です。
セラミックは高い審美性と耐久性を持つ素材ですが、その特性を活かすためには、適切な取り扱いとメンテナンスが必要です。

経験豊富な歯科医師は、セラミックの適切な取り扱い方法を理解しており、それを患者さんに指導します。
また、セラミックが自身の歯にぴったりはまっていることを確認し、必要に応じて調整も可能とされています。

まとめ

ここまでセラミックについてお伝えしてきました。
セラミックについての要点をまとめると以下のとおりです。

• セラミック治療は、歯科治療の一つで、審美性と機能性を重視した治療方法のこと
• セラミックの寿命を縮める要因は主に、歯ぎしりや食いしばり・噛み合わせの悪さ・むし歯や歯周病・転倒や衝撃などが挙げられる
• セラミックを長く使うためには、口腔ケア・定期的に歯科メンテナンス・悪癖の改善・経験豊富な歯科医院を選ぶことがポイント

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。