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歯が抜けると顔が変わる?顔が変わる理由や治療法についてお伝えします

歯が抜けると顔が変わる?顔が変わる理由や治療法についてお伝えします

顔の形は主に骨格が担っていますが歯も重要な役割を果たしています。実際、たくさんの歯を失った方は、口腔周囲に大きな変化が見られます。それだけに歯が抜けることはもちろん、それによって顔が変わることが怖いと感じている人はいるのではないでしょうか。ここではそんな歯が抜けると顔が変わる理由や抜けてしまった場合の治療法などを詳しく解説します。歯が抜けることによる変化に関心のある人は参考にしてみてください。

歯が抜けると顔が変わる理由

はじめに、歯が抜けると顔が変わる理由について考えていきましょう。

歯が抜けると顔が変わることがありますか?
あると考えられています。抜けた歯の本数やその人のもともとの顔立ち、骨格の形態によっても違いが見られますが、歯が抜けることによって顔の印象や顔貌に変化が現れることは珍しくありません。その一方で歯が抜けた本数が少なかったり、抜けた歯の位置によっては顔がまったく変わらなかったりすることもあります。
歯が抜けるとどのような顔の変化が見られますか?
歯が抜けることで、顔のしわが増える・頬がたるむ・ほうれい線が目立つといった変化が見られることがあります。

【変化1】顔のしわが増える
歯が抜けると、口元の支えが失われ、顔全体のバランスが崩れやすくなります。特に歯を失った部分の周辺の筋肉が衰え、皮膚のたるみが進行するため、顔のしわが増えることが考えられます。噛み合わせが悪くなることで、口元の表情筋の使い方が変わり、しわが目立ちやすくなるのです。

【変化2】頬がたるむ
歯は、顔の骨や筋肉を支える重要な役割を果たしています。歯が抜けると、その部分の骨が痩せ、頬の支えが失われるため、頬がたるむことがあります。特に、奥歯が失われると頬が内側に落ち込みやすくなり、年齢よりも老けた印象を与える原因となることがあります。これは、噛み合わせが変わることで頬の筋肉が適切に使われなくなるためです。

【変化3】ほうれい線が目立つ
ほうれい線は、口角から鼻の両側にかけて現れる線であり、歯が抜けることでより一層目立ちやすくなります。歯が失われることで、口周りの支持力が低下し、皮膚がたるむため、ほうれい線が深くなるのです。また、噛み合わせの変化が原因で口元の表情が変わることも、ほうれい線を強調する一因となります。

歯が抜ける原因を教えてください
歯が抜ける主な原因は歯周病・むし歯・歯をぶつけるの3つです。

【原因1】歯周病
歯周病は、歯を支える骨や歯肉が炎症を起こし、重症化すると歯が抜けてしまう病気です。歯周病が進行すると、歯肉が腫れたり、歯がぐらついたりすることがあります。患者さんが歯周病を放置すると、骨が失われ、歯が自然に抜け落ちるリスクが高まります。特に中高年の方に見られる原因です。

【原因2】むし歯
むし歯は歯の表面が細菌により溶かされ、進行すると歯の内部まで侵食されます。むし歯が深刻になると、歯が脆くなり、治療が遅れることで歯を抜かざるを得ない場合もあります。お子さんから大人まで、誰にでも発生するリスクがあるため、日常の歯磨きや定期的な歯科検診が重要です。

【原因3】歯をぶつける
スポーツや事故などで歯を強くぶつけると、歯が抜けることがあります。特に前歯が影響を受けやすく、外部からの衝撃により歯根が損傷し、歯が脱落する場合もあります。親御さんは、お子さんがスポーツをする際にマウスガードを使用するなど、予防策を講じることが大切です。

抜けやすい歯と顔以外の変化について

抜けやすい歯と顔以外の変化について
次に、抜けやすい歯と抜けた歯を放置することで現れる顔以外の変化について解説します。

抜けやすい歯の特徴を教えてください
歯周病が重症化している歯・被せ物を装着した歯・膿が出ているむし歯・部分入れ歯のフックをかけている歯は抜けやすくなっているため注意が必要です。

◎歯周病が重症化している歯
歯周病が進行すると、歯を支える歯槽骨が減少し、歯がぐらつくようになります。歯周病が重症化すると、歯肉が腫れたり、出血したりするだけでなく、歯が抜けてしまうことがあります。特に、噛み合わせが悪くなることで負担がかかり、歯のぐらつきがひどくなるため、早期の歯周病治療が重要です。

◎被せ物を装着した歯
被せ物(クラウンやブリッジ)を装着している歯は、歯の構造が弱くなっていることあります。これらの被せ物は、歯を保護する役割を果たしますが、土台となる歯が弱い場合、被せ物の重みや噛む力に耐えられず、歯が抜けやすくなることがあります。あるいは、被せ物の下でむし歯が再発することでも歯をうしないかねません。また、被せ物をしてる歯は基本的に神経を取っているので神経をとると歯は脆くなるから折れてしまう可能性が高くなり抜ける場合があります。

◎膿が出ているむし歯
むし歯が進行し、根の先に膿がたまると、歯根の周囲に炎症が広がります。この状態が続くと、歯を支える骨が溶けてしまい、歯がぐらつくことになります。膿が出ている場合、早急な根管治療が必要であり、放置すると歯を抜かざるを得ないことが増えます。

◎部分入れ歯のフックをかけている歯
部分入れ歯のフックがかけられている歯には大きな負担がかかります。これにより、歯が損傷したり、歯根が折れたりすることで、歯を失う場合もあります。そのため部分入れ歯の使用には定期的な調整が必要で、フックがかかる歯の健康状態を常にチェックすることが重要です。

歯が抜けた後に放置すると顔が変わる以外に変化はありますか?
抜けた歯を治療せず放置していると、食べ物が噛みにくい、発音しにくい、周りの歯が欠損部に向かって移動する、歯並び・噛み合わせが悪くなるといった変化が現れます。いずれも日常生活に支障をきたすようなトラブルに発展しかねないため、抜けた歯を放置することは推奨できません。

歯が抜けてしまったときの対処方法

歯が抜けてしまったときの対処方法 ここでは、歯が抜けた場合の対処法を解説します。

歯が抜けたときの治療法を教えてください
歯が抜けた場合は、入れ歯、ブリッジ、インプラントという3つの治療法の中から1つを選ぶことになります。

【治療法1】入れ歯
入れ歯は、失った歯を補う一般的な方法で、取り外しが可能です。部分入れ歯と総入れ歯があり、手軽に装着でき、費用も抑えられますが、慣れるまでに時間がかかることがあります。

【治療法2】ブリッジ
ブリッジは、隣接する健康な歯を削り、失った歯を補う方法です。固定されているため、安定感があり、噛み合わせも自然です。ただし、健康な歯に負担がかかることがあります。

【治療法3】インプラント
インプラントは、顎の骨に人工の歯根を埋め込み、そのうえに上部構造を装着する方法です。見た目や機能が自然で、長期的に安定しています。手術が必要で、費用が高めですが、噛み合わせや顔の形を維持するのに効果的です。

歯が抜ける前の予防法を教えてください
次の方法を実践することで、歯を失うリスク少なく抑えられます。

【方法1】セルフケアを徹底する
毎日の歯磨きだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを活用することで、歯と歯の間の汚れや歯垢を効果的に取り除き、むし歯や歯周病の予防に努めましょう。

【方法2】歯科の定期検診を受ける
定期的に歯科医院で検診を受けることで、早期にむし歯や歯周病を発見し、適切な治療を受けることが可能です。プロフェッショナルなクリーニングも、予防には欠かせません。

【方法3】歯ぎしりや食いしばりを改善する
歯ぎしりや食いしばりは、歯に過度な負担をかけ、歯が抜ける原因となることがあります。ナイトガードの使用やストレス管理によって、歯へのダメージを軽減しましょう。

【方法4】食生活を見直す
糖分が多く含まれる食品や飲料を控え、バランスの取れた食事を心がけることが、むし歯予防に役立ちます。特にカルシウムやビタミンDを含む食品は、歯の健康維持に重要です。

【方法5】禁煙する
喫煙は歯周病のリスクを高めるため、歯が抜ける原因となります。禁煙することで、歯と歯茎の健康を守り、長期的な口腔ケアの向上が期待できます。

これらの予防法を実践することで、歯が抜けるリスクを減らし、顔の変化を防ぐことが可能です。

治療を受ける際の注意点はありますか?
歯が抜けた場合、入れ歯、ブリッジ、インプラントの中から自分に合った治療法を選ぶことが重要です。例えば、入れ歯は手軽で費用も抑えられますが、慣れるまで時間がかかることがあります。ブリッジは固定式で安定感があり自然な噛み合わせを得られますが、隣接する健康な歯に負担をかける可能性があります。インプラントは長期的な安定性が高く、自然な見た目と機能が得られますが、手術が必要で費用が高めです。

また、治療を受ける歯科医院を選ぶ際には、経験が豊富であることが重要です。カウンセリングが丁寧で、患者さんの希望や不安をしっかりと聞いてくれるかどうかもきちんとチェックしましょう。さらに、衛生管理が徹底されていることや、新しい設備が整っている医院を選ぶことで、よりしっかりした治療を受けることができます。これらの点を考慮して、信頼できる歯科医師とともに適切な治療法を選びましょう。

編集部まとめ

今回は、歯が抜けると顔が変わる理由や治療法について解説しました。歯が抜けると骨が痩せたり、口腔周囲筋の活動が衰えたりすることで、顔のしわが増える、頬がたるむ、ほうれい線が目立つようになるなどの変化が現れますが、適切な治療を受けることでその症状を少なく抑えることができます。そのため何らかの理由で歯が抜けた場合は、放置せずにできるだけ早く入れ歯・ブリッジ・インプラントといった治療を受けることが重要といえます。

参考文献

この記事の監修歯科医師
箕浦 千佳医師(長谷川亨歯科クリニック 歯科医師 / 名古屋デンタルオフィス)

箕浦 千佳医師(長谷川亨歯科クリニック 歯科医師 / 名古屋デンタルオフィス)

朝日大学歯学部卒業 / 現在は長谷川亨歯科クリニック非常勤勤務

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