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永久歯を抜けたままにしておくリスクは?永久歯が抜けたときの応急処置方法とNG行動

永久歯を抜けたままにしておくリスクは?永久歯が抜けたときの応急処置方法とNG行動

永久歯が抜けた場合にはどのような対応をすればいいのでしょうか。永久歯を失ってしまった場合にはそのまま放置する事は口の中のバランスを崩すきっかけとなってしまうため危険です。失った部分を補う方法をメリット・デメリットを良く把握した上で検討することが重要です。
この記事では以下の点を中心に解説します。

  • 永久歯が抜けたままにするリスク
  • 永久歯が抜けたときの応急処置方法
  • 永久歯が抜けたときの治療方法

この記事を参考に永久歯についてやそのトラブルについての理解を深めることができます。ぜひ最後までご覧ください。

永久歯を抜けたままにしておくリスク

永久歯を抜けたままにしておくリスク

永久歯を抜けたままにしておくと身体に影響を与えますか?
永久歯を抜けたままにしておくと、噛み合わせのバランスが崩れ、残りの歯に過剰な負担がかかりやすくなります。これにより、歯周病やほかの歯の移動、噛む力の低下などが起こり、消化不良や栄養不足を招く可能性もあります。
さらに、噛む力の低下は脳への刺激を減少させ、認知症のリスクを高めるとも言われています。このため、歯を抜けたまま放置せず、早期に治療を受けることが重要です。
永久歯が抜けたままにしておくと老け顔になりますか?
永久歯を抜けたままにしておくと、見た目の老化が進みやすくなります。歯がないことで口元の審美性が低下し、噛み合わせのバランスが崩れるため、しっかりと食事を噛むことが難しくなります。その結果、口周りの筋力が衰え、しわやたるみが増え、頬がこけることによって顔全体が老けた印象を与えます。
また、歯が失われると顎の骨の吸収が進み、歯茎が下がってしまうこともあります。歯茎が下がると顔の輪郭が変わり、年齢以上に老けて見える原因となります。歯があることで頬を支えていた力が失われるため、顔が痩せこけた印象になり、結果的に老け顔につながるのです。
認知症のリスクが高くなる理由を教えてください
永久歯が抜けたまま放置すると、噛む機能が低下し、脳への刺激が減少します。噛むことは脳を活性化させる重要な行為であり、これが脳に十分な刺激を与えることで、記憶力や認知能力を維持しています。
しかし、歯を失ったままにしていると、噛む回数が減少し、脳への刺激が不足するため、結果として認知機能が低下しやすくなります。さらに、噛む力が弱まると、脳への血流も減少し、脳の機能が衰えやすくなります。
また、歯がほとんど残っていない場合はやわらかい食事が中心となり、さらに噛む回数が減少するため、認知症のリスクが約2倍に増加するとされています。このため、歯を失った場合は、早期に適切な治療を受けることが、認知症予防にとって重要です。

永久歯が抜けたときの応急処置方法とNG行動

永久歯が抜けたときの応急処置方法とNG行動

永久歯が抜けたときに止血する方法を教えてください
永久歯が抜けた際には、まず出血を止めることに専念しましょう。清潔なガーゼを使用し、歯が抜けた部分に当てて出血部分を直接圧迫します。ガーゼがない場合は、代わりに清潔なティッシュペーパーを使用しても構いません。通常、適切に圧迫すれば15分~20分程度で出血が収まりますが、出血が続く場合には、頬を冷やして血管を収縮させると効果が期待できます。
お口のなかに血の味が広がった場合には軽くうがいをしてもよいですが、強い力でのうがいは出血を再発させる恐れがあるため、優しく行うことが大切です。
また、激しい運動や熱い飲み物は避け、頭を高くして安静にしましょう。止血が完了したら、早急に歯科医を受診し、適切な処置を受けることが必要です。
抜けた歯はどのように保存すればいいですか?
永久歯が抜けた際、その歯を適切に保存することが再植に成功する鍵となります。抜けた歯を拾う際には、根の部分には触れず、歯冠部分を持つように注意します。歯を洗う必要がある場合は、流水で汚れを軽く洗い流し、歯を擦らないようにします。
よりよい保存方法は、歯を牛乳に浸すことです。牛乳には歯の細胞を保護する成分が含まれており、保存液として効果が期待できます。また、生理食塩水を使用することも有効です。牛乳や生理食塩水がない場合は、お口のなかに入れて頬の内側で保持するか、ラップに包んで湿らせたガーゼに包むことが推奨されます。保存が適切であれば、歯科医院で再植手術が可能となる確率が高まりますので、早急に歯科医を受診することが必要です。
永久歯が抜けたときにしてはいけないことはありますか?
永久歯が抜けた際に、避けるべき行動がいくつかあります。
まず、抜けた歯の根の部分を直接触ることはやめましょう。根の表面には繊細な組織があり、これが損傷すると再植の成功率が下がります。
また、歯を拭いたり、擦ったりすることもNGです。これは、歯の表面にある薄い膜が重要な役割を果たしており、これが破壊されると再植が難しくなるためです。
さらに、抜けた歯を乾燥させることも避けるべきです。乾燥すると歯の細胞が死んでしまい、再植の成功率が著しく低下します。
その他、歯をティッシュやポケットに直接入れて持ち運ぶことも良くありません。適切な保存方法を守り、可能な限り早く歯科医の診断を受けることが大切です。

永久歯が抜けたときの治療方法

永久歯が抜けたときの治療方法

入れ歯のメリットとデメリットを教えてください
入れ歯は、失った永久歯を補うために選択されやすい治療法の一つです。メリットとしては、インプラントなどの治療法に比べると、低コストで多くの歯を補うことができる点が挙げられます。また、取り外しが可能であるため、清掃や調整がしやすい点も利点です。さらに、外科的な処置が不要なため、手術を避けたい方におすすめの選択肢となります。
しかし、デメリットとしては、使用感や安定性がほかの治療法に比べて劣ることが挙げられます。特に、食事中に入れ歯がずれることがあり、これが不快感を生む場合があります。また、定期的な調整や修理が必要であり、長期間の使用によって顎の骨が痩せるリスクもあります。入れ歯は一時的な解決策として有効ですが、ほかの選択肢と比較し、自身に合った治療法を選ぶことが重要です。
インプラントにはどのようなメリットとデメリットがありますか?
インプラントは、歯を失った際に選択される治療法のひとつです。インプラントのメリットは、ほかの歯に依存せずに自立した上部構造として機能することです。これにより、噛む力が天然歯に近いレベルまで回復し、食事や会話を自然に楽しむことができます。また、見た目も自然で、歯茎との調和が取れているため、審美性も発揮します。インプラントは長期的な安定性が高く、適切なケアをすれば一生使える可能性があります。しかし、デメリットとしては、手術が必要である点が挙げられます。手術にはリスクが伴い、また費用が高額であることもデメリットです。さらに、骨の量が不十分な場合は、追加の治療が必要になることがあります。インプラントは、高い機能性と自然な見た目を求める方におすすめしたい選択肢ですが、コストや手術のリスクを考慮する必要があります。
ブリッジのメリットとデメリットを教えてください
ブリッジは、失った歯を補うための治療法で、隣接する健康な歯を支えとして利用します。メリットとしては、固定式であるため、入れ歯に比べて安定感があり、噛む力をしっかりと伝えることができる点が挙げられます。また、見た目も自然で、審美性を求める方にも合っています。ブリッジは、インプラントに比べて手術が不要で、短期間で治療が完了するため、治療期間を短縮したい方に推奨されます。しかし、デメリットとして、支えとなる健康な歯を削る必要がある点が挙げられます。これにより、支えとなる歯が弱くなるリスクがあります。また、歯と歯の間に食べ物が詰まりやすくなるため、清掃が難しくなることもあります。さらに、ブリッジの下の骨が痩せてしまうことがあり、長期間の使用には注意が必要です。ブリッジは、安定感と審美性を重視する方に向いていますが、支えとなる歯への影響を考慮する必要があります。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで永久歯についてや抜けた場合の対処法について紹介しました。
内容を以下にまとめます。

  • 永久歯を抜けたままにしておくと、噛み合わせのバランスが崩れ、残りの歯に過剰な負担がかかりやすくなる可能性がある
  • 永久歯が抜けた場合、まず清潔なガーゼやタオルで出血部分を直接圧迫する
  • 永久歯が抜けた場合は、入れ歯やインプラント、ブリッジといった治療法がある

この記事の情報を参考に救急時にも落ち着いて対応できるようにしてください。

この記事の監修歯科医師
大津 雄人医師(医療法人社団GLANZ大津歯科医院 副院長 / 東京歯科大学インプラント科 臨床講師)

大津 雄人医師(医療法人社団GLANZ大津歯科医院 副院長 / 東京歯科大学インプラント科 臨床講師)

東京歯科大学歯学部 卒業 / 東京歯科大学大学院歯学研究科(口腔インプラント学) 卒業 / 現在は大津歯科医院勤務 / 東京歯科大学インプラント科臨床講師 / 専門は口腔インプラント

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