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むし歯がひどくて歯医者に行くのが恥ずかしい|歯医者に行きたくない理由・克服方法を解説

むし歯がひどくて歯医者に行くのが恥ずかしい|歯医者に行きたくない理由・克服方法を解説

「むし歯を治療したいが見せるのが恥ずかしくて歯医者に行けない

こんなお悩みに心あたりがある方はいらっしゃるのではないでしょうか。そのお悩みを持つ方は決して少なくありません。

さらに、治療に対する恐怖や不安を感じる方もいます。

今回は治療が苦手で歯医者さんに行けないと感じる理由や克服方法についてQ&A形式で解説していきます。

むし歯がひどくて歯医者に行くのが恥ずかしい

患者から見た歯医者さん

むし歯がひどくて歯医者に行くのが恥ずかしいのですが…。
むし歯が進行してしまった理由は人それぞれですが、心理的な理由からなかなか歯科医院に足が向かないという方は少なくありません。
歯科治療に抵抗を感じる方のためにカウンセリングをしてじっくりと話を聞いてくれる歯科医院もあります。
恥ずかしいと感じる思いも正直に話してみることで、歯科医院や治療に対する不安や不信感が軽減するきっかけになる可能性があります。
むし歯がひどい状態でも治療を受けられますか
むし歯がひどくても、治療をすることは可能です。むしろ身体の健康を守るためには、治療は必ず受ける必要があります。
進行してしまったむし歯の治療に力を入れている歯科医院や、歯科治療が苦手な方に配慮した治療方針を持つ歯科医院もあります。ぜひそういった歯科医院を探してみてはいかがでしょうか。
例えば鎮静剤や笑気ガスを使いリラックスした状態で受けられる治療や、全身麻酔下での治療を積極的に採用している歯科医院などです。
むし歯がひどくなってから治療を受ける患者さんも多いですか?
結論から申し上げると、決して珍しくありません。国内全体で見ると、20歳以上で3割の方が未処置のむし歯を持っています。
そこからさらに、歯科治療への心理的抵抗、時間がないといった理由から重症の状態になるまで放置してしまうことにつながるといえます。なかでも、過去に受けた歯科治療がトラウマになってしまったなどの心理的な理由から、なかなか歯科医院に行けないという方は実は少なくありません。
臨床的な定義はありませんが歯科恐怖症という状態ともいわれ、全国に約500万人いるといわれています。歯医者に行けないのは自分だけだ、と悩む必要はありません。
ひどいむし歯を放置するリスクを教えてください。
むし歯が進行すると痛みが出るだけでなく、歯の内部の神経にまで影響が及ぶことがあります。
そうすると辛い痛みの原因となるほか、全身に細菌が回り、お口以外の部位で影響が出ることがあります。糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病を引き起こし、さらに悪化させる可能性があることもわかっています。
初期のむし歯であれば削る程度の治療で済みますが、末期になると歯の奥深い根元にまで細菌が達してしまい、歯を抜かなければならず大切な歯を失うことになります。

歯医者に行きたくない理由・行けない理由

歯医者の施術イメージ

治療の痛みが怖くて歯医者に行きたくないのですが…。
歯科治療の痛みに配慮した歯科医院を選ぶことが大切です。強い不安を抱える患者さんに合わせた麻酔を使い、不安と痛みを軽減することに取り組む歯科医院があります。
一般的な歯科治療の麻酔だけでなく、表面麻酔や針の細い注射針を活用することで痛みを軽減することができます。また笑気ガスを吸入する笑気麻酔や鎮静剤を点滴する静脈内麻酔によりリラックスさせた状態で治療を受けることも可能です。場合によっては、全身麻酔下で治療を受けることもあります。
麻酔のほか、アロマテラピーなど五感からのアプローチや、コミュニケーションに力を入れて痛みを和らげることに取り組む歯科医院も存在します。
むし歯を放置したことを歯科医師に叱られるのではないかと不安です。
進行したむし歯を見せて叱られることで、通院が難しくなる場合もあります。そのような不安がある方にとっては、お口の現状や治療方針、患者さんの立場に立って説明してくれることが歯科医院選びの重要なポイントです。
また、歯科医師の人柄や相性もとても重要です。ホームページや歯科医院が発信する情報を見ながら、自分にあった歯科医院を見つけましょう。
まずはカウンセリングを受けてみるのも、方法の一つです。
ひどいむし歯の治療費は高くなりますか?
たしかにむし歯が進行してしまった場合は神経を抜く治療、ブリッジの装着を行うなどする可能性があります。表面を削るだけで済む初期のむし歯に比べると、治療費は高額になりやすいでしょう。しかし、むし歯の治療費は下記の2つのポイントによっても異なってきます。
  • 保険診療か自由診療か
  • 詰め物・被せ物の材料を何にするか

治療費をなるべく抑えたい場合は保険診療内での治療法、素材を選びましょう。自己負担額は3割までとなり、期間によっては高額医療費制度を活用することも可能です。
どうしても不安がある場合は、一度歯科医院に問い合わせてみましょう。

歯医者に通う時間が取れずに困っています。
治療に通いたいけれど忙しくてなかなか歯科医院に行けない、そのように悩まれる方も少なくありません。
全国保険医協会・保団連が実施した患者さんへのアンケートの結果によると、歯科治療ができない理由で多いのが時間がないというものです。では実際にどれくらいの時間がかかるのでしょうか。
個人差や歯科医師の方針によって異なりますが、治療時間は初期のむし歯であれば30分程度、重度になれば180分が目安です。
むし歯が進行すればする程、また本数が多い程時間がかかってしまいます。しかしこれは治療の合計時間なので、確保できた時間の範囲で少しずつ治療を進めることも可能です。
まずは、歯科医師に今の状況を相談して、無理のないスケジュールで治療を進められるよう調整してみてはいかがでしょうか。

歯医者への苦手意識を克服する方法

メモする看護師と患者

歯医者への苦手意識は克服できますか?
ご自身が苦手と感じる理由は何でしょうか。それによって克服に向けたアプローチの方法が異なってきます。例えば、下記のようなものがあげられます。
  • 痛みに敏感で、治療が怖い
  • 五感で怖いと感じる(視覚・嗅覚・聴覚・味覚・触覚)
  • 過去の治療の経験がトラウマとなり怖い
  • 何をされるかわからないのが不安

まず痛みに敏感であるという方、麻酔を適切に活用してくれる歯科医院を選ぶことで治療への苦手意識を克服できる可能性があります。
表面麻酔や笑気麻酔、静脈内麻酔といった方法により痛みをできる限り小さくすることは可能です。感覚的に怖いと感じる方にも、麻酔の活用は効果的です。
アロマテラピーや音楽などを活用した環境づくりから不安軽減に取り組む歯科医院もあります。
歯科治療に感覚的に苦手意識を持っていることを通院前に伝え、適切に対応してくれそうかを確認してみるとよいでしょう。
過去の治療の経験がトラウマとなり治療全般に強い不安を感じる方は、まずは信頼できる歯科医師と出会うことができるかが重要です。歯科恐怖症というキーワードで歯科医院を探すのも有効です。

通いやすい歯医者の選び方を教えてください。
歯医者さんが苦手、怖いと感じている患者さんにとって、歯科医師やスタッフの人柄は重要です。しっかりとカウンセリングし時間をかけて話を聞いてくれる、こちらの立場を考えて治療法を提案してくれる、ということから苦手意識や不安は軽くなっていくでしょう。
事前にホームページなどで治療方針を確認し、カウンセリングだけ受けてみるなどして、ご自身にあった歯医者さんを見つけるとよいでしょう。

編集部まとめ

歯科衛生士と患者

歯科治療や歯科医院に対するさまざまな思いから歯医者さんに行けないという方は本当に少なくありません。

むし歯は進行性のため、放置すればするほど悪化してしまいます。

悪化すると、さらに治療期間や必要な費用も増えていきます。

一人で悩まず、少しでも早く歯医者さんに相談してみることをおすすめします。

ホームページや歯科医師が発信されている情報に触れながら、安心して通える歯科医院を探してみましょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
菱川 敏光医師(ひしかわ歯科院長)

菱川 敏光医師(ひしかわ歯科院長)

長崎大学歯学部卒業 愛知学院大学大学院歯学研究科修了 愛知学院大学歯学部歯周病学講座講師(2020年3月まで) 愛知学院大学歯学部歯周病学講座非常勤講師 ひしかわ歯科 院長

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