セラミック治療は、陶材を使用して歯の治療を行います。保険適用外で高額な治療法ですが、樹脂性の詰め物や被せ物と比べて自然で美しい歯を手に入れることが可能です。
今回は、セラミック治療で後悔しないためのポイントや術後のケアについて解説します。
出っ歯のセラミック治療で後悔しないために気を付けるべきポイント
- セラミック治療で後悔しないための歯科医院選びのポイントを教えてください
- セラミック治療で後悔しないための歯科医院選びのポイントは以下の3つです。
- 歯科医師の技術力を確認する
- 定期検診を実施している歯科医院を選ぶ
- 治療費が安い歯科医院は選ばない
セラミック治療を受ける歯科医院を選ぶときは、事前に歯科医師の技術力を確認することが大切です。
歯科医院のホームページには治療実績やどのようなことに力を入れているかなどの情報が記載されていることが少なくないため、歯科医師の技術力を調べるときに参考になるでしょう。技術力が高い歯科医師が在籍する歯科医院を選ぶことで、失敗をするリスクが低くなり満足のいく治療を受けることができます。
またセラミック治療は年に数回定期検診を行う必要があります。歯科医院のなかには、在籍するスタッフが少なく専門の歯科医師が定期検診を行なっていない場合もあるため注意が必要です。
セラミック治療は保険適用外のため治療費が高額になる場合があります。そのため治療費をできるだけ抑えたいと考え治療費が安い歯科医院を選ぶ方も少なくありません。
しかし治療費が安い歯科医院は治療の質を下げ、どこかでコストカットを行なっている可能性が高いです。質のよい治療を受けるためにも治療費が安い歯科医院は選ばないようにしましょう。
- 出っ歯のセラミック治療の費用はどのくらいかかりますか?
- 出っ歯のセラミック治療ではセラミッククラウンを使用するクイック矯正が行われます。
この治療法は歯の表面を削るだけでは整わない場合に実施され、一般的には数十万円から100万円程度とされています。
治療費は歯科医院や治療方法によって異なるため、Webサイトなどで確認するようにしましょう。
- セラミック治療をする場合の痛む期間はどのくらいですか?
- セラミック治療を行う場合は、矯正器具を使用することがなく自分の歯を動かす必要がないため痛みがありません。
しかし、むし歯を削った後にセラミックを使用する場合は痛みを伴うこともあります。
治療終了後は痛みを感じやすいですが、1〜2週間経過しても痛みがある場合は歯科医師に相談しましょう。
- セラミック治療はどれくらい歯を削りますか?
- セラミック治療を行う場合は歯を削る必要があり、削る量は治療によって異なります。場合によっては削る量が少量で歯の神経を抜かずに治療するケースもあります。
しかし出っ歯の治療をセラミックで行う場合は、理想のかたちに仕上げるために歯を大きく削り、最初の段階で神経を抜く可能性が高いです。
出っ歯のセラミック治療に関するよくある質問
- セラミック治療で出っ歯を改善するメリットは何ですか?
- セラミック治療で出っ歯を改善するメリットは次の3つです。
- ほかの治療と比べて治療期間が短い
- 治療中の痛みが少ない
- 歯の色が選択できる
出っ歯を治療する場合は通常1年〜3年程の期間が必要になり、治療が長期的になるのが一般的です。
しかし、セラミック治療で出っ歯を治療する場合の治療期間は1〜3ヶ月です。そのため短期間で治療を終えることができます。
またセラミック治療では矯正器具を使用しない治療で治療中に痛みや違和感を感じることがほとんどありません。
さらに歯並びだけでなく歯の色も選択できるため、理想の歯に仕上げることができます。
一方でセラミックでの治療は歯を削る必要があり、歯にダメージを与えるリスクもあります。特に出っ歯を治療する場合は歯を大きく削る必要があるため歯への負担が大きいです。
セラミック治療とほかの歯列矯正を比較し自分に合った治療法を選びましょう。
- セラミック治療後、歯が変色することはありますか?
- セラミック治療では陶材を使用しているため、自然で美しい歯の白さを再現することが可能で長期的に使用しても変色しにくいです。
陶材は汚れが付きにくく、歯肉にも優しいためむし歯や歯周病の予防にもなります。陶材以外にもセラミックとプラスチックを混ぜ合わせたハイブリットセラミックを使用する治療もあります。
ハイブリットセラミックはほかのセラミック治療と比べて治療費が安価であることが特徴です。
しかし、プラスチックを含んでいるため変色するリスクがあり、透明度が低く色の調整ができません。
セラミックに使用している素材が治療によって異なるため、治療を受ける前にセラミックに使用している素材の特徴を確認しておくことが大切です。
- セラミックの寿命はどれくらいですか?
- セラミックの歯の寿命は10年以上です。適切なセルフケアやメンテナンスを行えば寿命を引き延ばすことも可能です。
しかし、不適切なセルフケアを行なっているとむし歯や歯周病の原因になりセラミックの寿命が10年持たない可能性もあります。
セラミックを長持ちさせるために、日々の丁寧なセルフケアや定期的なメンテナンスを行い歯を清潔に保ちましょう。
また、セラミックは瞬間的な強い力がかかったときに、割れてしまうというデメリットもあるため注意が必要です。
さらに、神経を取らなければならないこともあるため、歯の予後を悪くさせることにもつながりやすいとされています。
セラミック治療後のアフターケアについて
- セラミック治療後の歯のメンテナンス方法を教えてください
- セラミックの寿命を引き延ばすために、セラミック治療後のメンテナンスはとても重要です。
セラミックはむし歯になりにくいですが、口腔ケアを怠ると菌が繁殖しむし歯になるリスクもあります。そのため口腔ケアは念入りに行うことが大切です。
またセラミック治療後は2〜3ヶ月に1回の頻度で歯科医院のメンテナンスを受けるようにしましょう。
メンテナンスではセラミックにトラブルが起こっていないかを確認し、口腔ケアでは落としきれなかった歯垢や歯石も除去してもらえるため、むし歯や歯周病の予防にもなります。
治療後のメンテナンスを怠るときれいになった歯が変色し、寿命を縮める原因にもなるためメンテナンスは必ず行うようにしましょう。
- セラミック治療後、痛みや違和感が続く場合の対処法を教えてください
- セラミック治療後の痛みや違和感が続く場合の対処法は以下の3つです。
- 早急に歯科医院を受診する
- 痛み止めを服用する
- 歯に刺激を与えない
セラミック治療後は痛みや違和感をいだくことがあります。
痛みや違和感は数日後に治りますが、続くようであれば早急に歯科医院を受診しましょう。痛みや違和感の原因を突き止め、原因に対する治療をただちに行うことができます。
また痛みを感じているときは歯に刺激を与えないようにしましょう。歯に刺激を加えると痛みが増し、症状が悪化する場合があります。
歯科医院を受診するまでに痛みを我慢できない場合は市販の痛み止めを服用しても問題はありません。
しかし市販薬の常用は推奨されていないため、応急処置として服用するように心がけましょう。
- セラミック治療後に食事や歯磨きで気をつけることを教えてください
- セラミック治療後は硬い食べ物を避けるようにしましょう。セラミック治療は汚れが付着しにくいのが特徴ですが、セラミックに強い衝撃を与えると破損や欠損の原因になります。
また歯磨きを行う場合は力の入れすぎに気を付けましょう。力を入れて歯磨きを行うと、セラミックが傷つき歯茎が下がってしまう場合があります。
歯磨きをするときは、優しく丁寧に磨くことが大切です。
特にセラミックと歯茎の間を丁寧に磨くと歯を清潔に保てます。
編集部まとめ
セラミック治療はむし歯の治療などさまざまな場面で行われます。ほかの治療と比べるときれいで自然な歯を手に入れることが可能です。
しかし、セラミック治療では歯を削る必要があり歯にかかる負担が大きいです。特に出っ歯を治療する場合は大きく歯を削り神経を抜く治療が行われます。
またメンテナンスを怠ると、セラミックの寿命を縮める原因になるため注意が必要です。
セラミック治療は自由診療で治療費が高額になる可能性が高いです。
後悔しない治療を受けるためにも歯科医院の情報やセラミックの治療方法などを事前に調べておきましょう。
参考文献