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一般歯科で口内炎は治療できる?口内炎の原因や予防法も併せて解説します!

一般歯科で口内炎は治療できる?口内炎の原因や予防法も併せて解説します!

お口の中に口内炎ができてしまうと、ヒリヒリとした痛みが続いて辛いですよね。
一般歯科で口内炎の治療はできるのか、気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では一般歯科と口内炎について以下の点を中心にご紹介します。

  • 口内炎の原因や種類
  • 一般歯科で受けられる口内炎の治療法
  • 一般歯科の治療以外で口内炎ができたときの予防法

一般歯科と口内炎の理解を深めるためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

口内炎とは

口内炎とは

口内炎は、お口の中にできる炎症のことを指します。歯茎、舌、ほおの内側などに発生しやすいとされ、赤みや痛みを伴うことが多いようです。
お口の中は湿気が多く温かい環境で、さまざまな細菌が生息しているため、外部から侵入する細菌やウイルスも加わりやすい場所とされています。

また、口内は気管や食道ともつながっているため、体内への影響も考慮が必要です。
細菌が侵入すると、体の防御反応として炎症が起こることがあります。
口内の健康を保つためには、定期的に歯科でのクリーニングを行い、口内を清潔に保つことで、口内炎の発生リスクの低減が期待できます。

口内炎の原因と種類

口内炎の原因と種類

口内炎には以下のようにいくつか種類があります。

アフタ性口内炎

アフタ性口内炎は、免疫力の低下やストレス、お口の中にできてしまった傷や栄養不足、ウイルス感染などが原因で発生するとされています。
アフタ性口内炎の特徴は、楕円形や円形かつ白っぽい潰瘍であることです。
また、周りが赤く腫れ上がることもあります。
アフタ性口内炎の症状は、一つの場合もあれば、複数の潰瘍が同時にできることもあります。強い痛みを伴い、場所によっては唾液を飲み込む際に激しい痛みを感じることがあるようです。

カタル性口内炎

カタル性口内炎は、義歯(入れ歯)の不具合やむし歯の詰め物の問題、さらには歯周病などによって口腔内の清潔が保たれない時に生じることがあります。
アフタ性口内炎とは違い、境界線がはっきりしづらいのが特徴とされています。
また、唾液が増加して口臭が発生したり、口内にヒリヒリと熱さを感じたりする場合もあります。
さらに、味覚が鈍くなる場合もあります。
やけどによる炎症も含まれており、赤くただれたような見た目になります。痛みは軽いものの、ヒリヒリとした不快感を伴うのが特徴です。

ウイルス性口内炎

ウイルス性口内炎は、単純ヘルペスウイルスや水痘帯状ヘルペスウイルス、A群コクサッキーウイルスなどが原因で発生します。3歳以下の子どもに多く見られ、発熱とともにお口の中に小さな水ぶくれが多数でき、それが破れることで炎症を引き起こします。

発熱やお口の中の痛みが原因で、食欲が落ちたり、食べ物や飲み物を拒否したりすることがあり、脱水症状を引き起こす可能性もあるそうです。

A群コクサッキーウイルスによる感染症であるヘルパンギーナは、ヘルペス性口内炎と類似した症状を示しますが、感染力が高い点が特徴です。
また、ウイルス性口内炎では、小さな水疱がお口の粘膜にでき、それが破れてびらんを伴うことがあり、発熱や強い痛みが現れる可能性もあるようです。

その他

その他にはアレルギー性口内炎があります。食べ物や薬、金属が口腔内に刺激を与えた際にアレルギー反応が起こり、炎症を引き起こすのが特徴です。

ニコチン性口内炎という口内炎もあり、喫煙でお口の中が長期間熱にさらされることで発生しやすく、粘膜や舌に白い斑点が現れることがあります。この状態は、がんに進行するリスクもあるため、早めの対策が必要です。

一般歯科で受けられる口内炎の治療法

一般歯科で受けられる口内炎の治療法

結論からいうと、一般歯科で口内炎の治療が可能とされています。
以下が、一般歯科で受けられる口内炎の治療法です。

レーザー治療

レーザーを活用した口内炎の治療は、従来の薬物治療と比べて、いくつかの明確な利点があります。小さな口内炎であればたった一度の照射で改善が見られ、より大きな病変に対しても2~3回の治療で充分な場合が多いとされています。

治療中の痛みにも考慮されており、照射後も長引く不快感が少ないとされています。この治療法の特筆すべき点は、その強力な殺菌・消毒作用です。
これにより、病変部位の回復が促進され、二次感染のリスクも低減しやすくなります。

また、レーザーには止血効果も期待でき、出血が気になる場面でも使用しやすいとされています。
さらに、レーザー治療は細胞の再生を助け、治癒過程を早めるため、治療後の患部の回復もスムーズに進むとされています。

平成30年度の診療報酬改定により保険適用となりました。
ただし、レーザー治療をするためには届出が必要なため、すべての歯科医院で取り扱いがあるわけではありません。

軟膏など薬剤の塗布

一般歯科における口内炎の治療では、さまざまな種類の軟膏や貼り薬が用いられることがあります。これらの薬剤は、直接患部に塗布または貼付することで、炎症を抑え、痛みを和らげる効果が期待できます。
特に、ステロイドを含む軟膏は、その強力な抗炎症作用により、口内炎の治療に採用されていますが、使用には注意が必要です。
一部の口内炎では、これらの薬剤が逆に症状を悪化させる可能性があるため、適切な診断後に処方されます。

治療法としては、歯科医師の指示のもと、軟膏を患部に直接塗布するか、パッチタイプの薬を患部に貼り付ける方法が多いとされています。これにより、患部は外部刺激から保護され、治癒を促す環境が整います。パッチタイプの貼り薬は特に、患部に直接触れることなく薬剤を供給できるため、痛みの軽減に役立つとされています。

また、治療に際しては、患部の状態をよく観察し、必要に応じてビタミン剤やうがい薬など、炎症を抑える補助的な治療も併用されることがあります。これにより、患者さんの快適さが増し、治療効果が向上します。

総じて、これらの薬剤を用いた治療は、口内炎に対する迅速かつ効果的な対応を提供し、日常生活への影響を可能な限り抑えることが期待できます。

飲み薬の処方

一般歯科での口内炎治療においては、さまざまな内服薬が効果的に使用されています。これらの薬は、口内炎の症状を内部から改善することを目的としており、主に炎症を軽減し、粘膜の健康をサポートする成分が含まれています。
特に、皮膚や粘膜の機能を正常化するビタミン剤や、新陳代謝を促進する薬剤が処方されることが多い傾向にあります。

これらの薬剤には、炎症を抑制し、痛みを緩和する効果が期待できるため、口内炎の治療には不可欠です。
内服薬は、症状に応じて選ばれ、医師の指導のもとで適切な用量と期間で服用されます。治療の初期段階で効果的に用いることで、症状の悪化を防ぎ、早期回復を促すことが可能とされています。

また、口内炎に対する内服薬は、単独で用いるだけでなく、局所的に塗布する軟膏や貼り薬と組み合わせて用いることで、治療効果を高めることが多いとされています。このような総合的なアプローチにより、口内炎の痛みや不快感を迅速に軽減し、日常生活への影響を可能な限り抑えることが期待できます。

処方された薬の正しい使用方法や注意点は、患者さんが安心して治療を受けられるよう考慮されています。これにより、治療の効果を引き出し、口内炎からの回復を早めることが期待できます。

補綴物など歯科装置の調整

一般歯科における口内炎治療では、歯科装置の適切な調整が重要な役割を果たすことがあります。特に補綴物や矯正装置など、口腔内に常設される器具が口内炎の原因となる場合、これらの装置の精密な調整が求められます。
歯科医師は専門の器具を用いて、義歯や矯正器具が粘膜を刺激しないよう調整を行います。これにより、装置による摩擦や圧迫が解消され、口内炎の改善が期待できます。

例えば、入れ歯が粘膜に圧迫を与えている場合は、その部分を削り取ることで圧迫を軽減します。
また、歯の矯正治療中に使用されるワイヤーやブラケットが粘膜を傷つけている場合には、その配置を調整し、粘膜に対する刺激をなるべく抑えることが可能とされています。

さらに、噛み合わせの問題が口内炎を引き起こしていると考えられる場合には、全体的な噛み合わせの調整を行うことで、長期的な解決を目指します。これには、時に矯正治療を含む広範なアプローチが必要となることもあります。

これらの調整は、口内炎の繰り返しを防ぎ、また口腔内の健康を維持するために重要です。適切な調整を行うことで、装置由来の不快感や痛みを解消し、口腔内の健康を長期的に保つことが期待できます。

一般歯科で口内炎を診てもらうメリット

一般歯科で口内炎を診てもらうメリット

口内炎の治療を歯科医院で行うことにはいくつかのメリットがあります。
口内炎は自然治癒することが多いとされていますが、適切な医療の介入によって痛みの軽減や治癒の速度を向上させることができます。
特に、症状が長引く場合や繰り返し発生する場合は、専門的な治療による効果が期待できます。

歯科医院では、口内炎の原因を特定するための詳細な診断が行われます。
例えば、不適合な歯科装置や噛み合わせの問題が原因である場合、その調整を通じて根本的な解決を図ることが可能とされています。
また、免疫力の低下や栄養不足が原因である場合には、適切な栄養指導や生活習慣のアドバイスが提供されることもあります。

さらに、歯科医院での治療は、口内炎だけでなく、それが症状の一部として現れる可能性のあるほかの疾患の早期発見にもつながります。長引く口内炎が、実は口腔がんや全身疾患の初期症状であることもありえるため、早期に専門の医師の診断を受けることは重要とされています。

治療後のフォローアップでは、再発防止のための指導も受けられることが多いとされています。
正しいオーラルケアの方法、適切な食生活、ストレスの管理方法など、日常生活における具体的な改善策を学ぶことができるため、口腔内だけでなく全体的な健康状態の維持に寄与します。

このように、歯科医院での口内炎治療は、ただ症状を和らげるだけでなく、患者さんの生活の質の向上にも直接的に関わる重要な役割を果たしています。
症状が改善しない場合や何度も繰り返す場合は、歯科医院での診断と治療を受けることをおすすめします。

口内炎の予防法

口内炎の予防法

日頃からお口の中に口内炎ができないよう、予防も心がけましょう。
普段の生活で、以下の4点を意識するとよいでしょう。

ビタミンが含まれた食事を心がける

不規則な食事は、口内炎の一因となることがあります。特にビタミンB2・B6・Cは、皮膚や粘膜の健康を支える栄養素で、不足すると口内炎が発生しやすくなるといわれています。
口内炎の予防には、ビタミンB2・B6・Cを多く含む食材を日常の食事に取り入れることが大切です。

ビタミンB2はレバーやうなぎ、カレイ、卵、納豆、アーモンドなどに多く含まれています。ビタミンB6は赤身の肉や鶏肉、マグロ、バナナ、牛レバー、カツオなどがよいとされています。
また、ビタミンCを豊富に含むパプリカやブロッコリー、レモン、オレンジ、イチゴ、さつまいももおすすめです。

一方で、刺激の強い香辛料や熱い料理、味が濃い食べ物は、口内炎を悪化させることがあるため控えめにするのがよいとされています。
さらに、アルコールやタバコ、糖分の多いとされるお菓子は、体内のビタミンを消費してしまい、口内炎ができやすくなる原因にもなります。
日頃からこれらを意識し、免疫力を維持して口内炎の予防につなげましょう。

睡眠不足などの生活習慣を改善する

睡眠不足などの生活習慣を改善するには、免疫力を高めるうえで大切なポイントです。
睡眠不足が続くと、身体の回復が遅れ、免疫力も低下しやすくなります。質のよい睡眠を意識して、しっかりと休息を取ることが重要です。

また、ストレスが溜まると、体のさまざまな不調を引き起こしやすくなります。そのなかでも、お口の中の粘膜はストレスの影響を受けやすい部分です。
強いストレスを感じると、体内のビタミンB1が消費されやすくなり、粘膜がダメージを受けやすくなります。結果として、口内炎ができやすくなることもあります。

日常的にストレスを上手に解消することは、こうしたトラブルを防ぐのに役立ちます。
例えば、好きな音楽を聴いたり、映画を楽しんだり、軽い運動を取り入れるのもよいでしょう。
また、深呼吸やストレッチなど、手軽にできるリフレッシュ方法も効果が期待できます。
さらに、ガムを噛むことは脳をリフレッシュさせるだけでなく、唾液の分泌を促すため、お口の中を潤す手助けになります。

自身に合ったリラックス法を見つけて、ストレスを溜め込まない工夫をしてみましょう。

口腔内を乾燥させない

口腔内の乾燥を防ぐことは、口内炎の予防に効果が期待できます。
お口の中が乾くと、粘膜の防御力が低下し、炎症が発生しやすくなります。
水やお茶をこまめに飲んで、口腔内のうるおいを保ちましょう。
また、あめやガムを噛むことで唾液の分泌を促すのも有効とされています。

口呼吸の習慣がある方や無意識にお口を開けてしまう方は、乾燥を防ぐために、意識してお口を閉じる習慣を身につけることが大切です。

口腔内を清潔にする

口内炎を防ぐためには、日々の口腔ケアが重要です。
歯間ブラシやデンタルフロスを使って、歯と歯の間に残る汚れを取り除き、洗口液を活用してお口の中を清潔に保ちましょう。

食後に歯磨きをするのが理想的ですが、時間がないときは水でうがいをするだけでも効果が期待できます。
また、歯を磨く際は強くこすらず、刺激の少ない洗口液を選ぶことで、口腔内の粘膜を傷つけないように心がけるのも大切です。
日常のケアによって、口内炎の予防につながります。

まとめ

まとめ

本記事では一般歯科と口内炎などについてお伝えしました。
ここまでご紹介した一般歯科と口内炎に関する情報をまとめると以下のとおりです。

  • 口内炎は、お口の中やその周辺の粘膜に生じる炎症の総称。アフタ性口内炎やカタル性口内炎、ウイルス性口内炎などがあげられる
  • 一般歯科で受けられる口内炎の治療には、レーザー治療、軟膏を使った薬剤などが挙げられる
  • 一般歯科の通院以外でも、日頃の生活でも口内炎を予防可能とされており、お口のなかを乾燥させない、質の高い睡眠や休息をとり、生活習慣の改善を心がけるなどが挙げられる

お口の中の痛みを感じた際には我慢せず、早めに歯科医院で適切な診断と治療を受けることをおすすめします。

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
木下 裕貴歯科医師(医療法人社団天祐会 副理事長)

木下 裕貴歯科医師(医療法人社団天祐会 副理事長)

北海道大学歯学部卒業 / 医療法人社団天祐会 副理事長 / 専門はマウスピース矯正、小児矯正 / 一般歯科全般もOK

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