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総入れ歯を若い方が検討するときのポイント丨総入れ歯が必要になる原因や種類、選び方について解説!

総入れ歯を若い方が検討するときのポイント丨総入れ歯が必要になる原因や種類、選び方について解説!

若い世代でも総入れ歯が必要になることがあります。事故や病気など、さまざまな理由で歯を失うことは誰にでも起こりうる現実です。 本記事では、若い方の総入れ歯について以下の点を中心にご紹介します!

  • 歯を失ったまま放置するリスク
  • 若い方が総入れ歯を選ぶときのポイント
  • 総入れ歯治療のメリット

若い方の総入れ歯について理解するためにもご参考いただけると幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

若いのに総入れ歯の方はいる?

若いのに総入れ歯の方はいる?

若い方でも総入れ歯を使用しているケースはあります。若い方が総入れ歯を必要とする主な原因として、むし歯、事故による外傷、重度の歯周病などが挙げられます。むし歯が進行して歯の神経に達した場合や、交通事故などで歯が破損した場合には、治療の一環として総入れ歯が選ばれることがあります。
また、若い世代で総入れ歯の使用に対して不安や恥ずかしさを感じる方も多いようですが、適切な治療を受けることが重要です。総入れ歯は、審美性や機能性のよい選択肢が増えており、見た目に自然な入れ歯も多く存在します。

若い方が歯を失う原因

若い方が歯を失う原因

若い方が歯を失う原因にはどのようなものがあるのでしょうか。

歯周病

歯周病は歯茎の炎症から始まり、進行すると歯を支える骨が溶けてしまう病気です。初期段階では痛みや明確な症状が少ないため、気付かないまま進行する場合が多く、気付いた時にはすでに歯を抜かなければならない状態になっていることも少なくありません。侵襲性歯周炎と呼ばれる若年性の歯周病は、進行が速く、適切な治療が行われないと若くして歯を失う原因となります。
歯を失うことは、咀嚼機能の低下だけでなく、見た目の変化や発音の問題、全身の健康にも悪影響を及ぼすため、早期の予防と治療が重要です。

むし歯

むし歯は進行すると神経にまで達し、歯の痛みや炎症を引き起こします。痛みを感じ始める頃には、むし歯が深く進行しており、治療が難しくなります。この状態では、抜歯が必要になるケースもあります。
むし歯が進行する主な原因には、不十分な歯磨き、糖分の多い食事、不規則な生活習慣、定期的な歯科検診の欠如などが挙げられます。若い方にとって、むし歯は口腔内の健康だけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があるため、早期の予防と治療が重要です。

転倒や事故

若い方が歯を失う原因として、転倒や事故による外傷が挙げられます。交通事故やスポーツ中の怪我、あるいは日常生活での転倒などが原因で、前歯や奥歯が強い衝撃を受けると、歯が折れたり欠けたりする場合があります。外傷による歯の損傷は、その程度によっては抜歯が必要となります。
転倒や事故による歯の破損を防ぐためには、スポーツを行う際のマウスガードの使用や、交通事故に遭わないように注意を払うことが重要です。外傷による歯の損傷は予期せぬ出来事であるため、予防策を講じることでリスクを減少させることが大切です。

歯科恐怖症

若い方が歯を失う原因として、歯科恐怖症が挙げられます。過去に歯科医で嫌な思いをした経験や、歯科治療に対する恐怖心から、定期的な歯科通院を避けるようになり、その結果、むし歯や歯周病が進行して歯を失うことがあります。
歯科恐怖症の克服には、信頼できる歯科医師を見つけ、リラックスした環境で治療を受けることが重要です。歯科医師と患者さんのコミュニケーションを大切にし、治療の前に十分な説明を受けることで、不安を軽減できます。また、痛みの少ない治療法やリラックス効果のある方法(例えば、笑気麻酔)を取り入れることもおすすめです。

歯を失ったまま放置するリスク

歯を失ったまま放置するリスク

まず、歯を失うとその空いたスペースに隣の歯が倒れ込んだり、噛み合う歯が伸びてきたりして歯並びや噛み合わせが乱れてしまいます。この結果、歯磨きがしづらくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まります。また、見た目にも悪影響があり、前歯の欠損が目立つのはもちろん、奥歯でも頬がこけたり顎がたるんでしまうことがあります。

さらに、食べ物を細かく噛み砕くことが難しくなり、そのまま飲み込むことで胃腸に負担がかかり、消化不良を引き起こしやすくなります。また、上下の歯でしっかり噛めなくなり、脳への刺激が不十分になり老化が進むリスクもあります。さらに、歯を失った場所から空気が漏れて発音が不明瞭になり、うまく話せないこともあります。
これらのデメリットを避けるためには、早めに歯科医院で治療を受け、失った歯の機能を補うことが重要です。

総入れ歯の種類

総入れ歯の種類

総入れ歯にはいくつか種類があることをご存知でしょうか。

保険適用の総入れ歯

保険適用の総入れ歯は、費用が抑えられることがメリットです。使用する素材がレジンに限定されているため、製作コストが低く、患者さんの経済的負担を軽減します。保険適用の総入れ歯は診療費の3割負担で提供されるため、手頃な選択肢です。
また、保険適用の総入れ歯は短期間で作製でき、修理も容易です。壊れた場合やフィット感が変わった場合でも、低コストで迅速に修理や調整が可能とされています。急いで入れ歯が必要な患者さんにとって大きな利点となります。
一方で、保険適用の総入れ歯は審美性や耐久性に劣ることがあり、入れ歯であることが周囲に気付かれやすいデメリットも存在します。しかし、費用対効果を重視する場合や、短期間で治療を終えたい場合には、保険適用の総入れ歯は有用な選択肢です。

自由診療の総入れ歯

自由診療の総入れ歯には、さまざまな種類があり、患者さんのニーズに合わせてカスタマイズできる点が大きな特徴です。自由診療の総入れ歯は、金属床義歯、シリコン義歯などがあります。これらの入れ歯は、使用する素材や製作方法に制限がないため、耐久性、審美性、快適さに長けています。
金属床義歯は、薄くて強度が高く、食べ物の温度を感じやすいため、自然な感覚で食事を楽しめます。シリコン義歯は、やわらかくてクッション性があり、歯茎への負担を軽減します。
自由診療の総入れ歯は、保険適用の入れ歯に比べて費用が高くなりますが、その分品質が高く、長期間快適に使用できる点が魅力です。

若い方が総入れ歯を選ぶときのポイント

若い方が総入れ歯を選ぶときのポイントとして、まず目立ちにくさや審美性が重要です。見た目を気にする若い方には、個人個人にあった歯や歯茎を再現してくれる自費の入れ歯がおすすめです。

次に、費用も重要な要素です。保険適用の入れ歯は費用が抑えられますが、審美性や耐久性に劣ることがあります。一方、自由診療の入れ歯は高品質な素材の使用が可能で、見た目や快適さが向上しますが、費用が高額になることが多いようです。予算と相談しながら、ご自身に合った選択肢を見つけることが大切です。

さらに、装着感と機能性も考慮する必要があります。装着時の違和感を減らすためには、フィット感のよい義歯を選ぶことが重要です。また、食べ物をしっかり噛むためには、噛み合わせの調整が適切に行われた入れ歯が必要です。

総入れ歯治療のメリット

総入れ歯治療のメリット

総入れ歯のメリットを解説します。

身体への負担が少ない

総入れ歯治療では外科手術が不要なため、体への負担が軽減されます。インプラント治療では、顎の骨に穴を開けてインプラントを埋め込む手術が必要ですが、総入れ歯治療ではそのような侵襲的な処置が不要です。また、手術による痛みや回復期間の心配がないため、心理的なストレスも軽減されます。

お手入れしやすく修理もしやすい

総入れ歯は取り外しが可能なため、毎日の清掃が簡単です。専用のブラシや洗浄剤を使用して、食べかすや細菌を取り除くことで、口腔内を清潔に保ちます。また、入れ歯の素材がプラスチックであるため、破損した場合でも簡単に修理が可能とされています。さらに、歯茎や口内の状態が変わった際にも、調整がしやすく、快適なフィット感を維持できます。

インプラントやブリッジより費用を抑えられる

インプラント治療は、歯茎を切開し顎の骨にインプラント体を埋め込む外科手術が必要であり、その費用は高額です。例えば、すべての歯をインプラント治療で補う場合、費用は数百万円に達する場合があります。

一方、総入れ歯治療は外科手術を伴わないため、治療費が抑えられます。保険適用の場合、総入れ歯の費用は数万円程度で済むことが多く、自由診療でもインプラント治療に比べてかなり低い費用で治療を受けることが可能とされています。このように、総入れ歯治療は経済的な負担を軽減できる点が大きなメリットです。

ほかの治療法より治療期間が短い

インプラント治療は、インプラント体を埋め込み、骨と結合するのを待つ期間が必要で、全体の治療期間が数ヵ月から半年程度かかることがあります。一方、総入れ歯は外科手術を必要としないため、治療開始から完成までの期間が短く、1〜3ヵ月程度で済みます。このため、短期間で治療を終えたい方にとって総入れ歯は魅力的な選択肢となります。

総入れ歯治療のデメリット

総入れ歯治療のデメリット

総入れ歯のデメリットも解説します。

審美性に影響が出る

総入れ歯はインプラント治療と比較して、見た目の自然さに劣る場合があります。保険適用の総入れ歯は使用する素材に制限があるため、色や形が不自然に見えることがあり、笑顔や会話に自信を持ちにくくなることがあります。

噛み心地が劣る

インプラント治療と比較すると、総入れ歯は歯茎のうえに乗せる形で装着されるため、天然の歯やインプラントに比べて噛む力が弱くなります。硬い食べ物を噛む際に違和感を感じやすく、食事の楽しみが減少する可能性があります。また、総入れ歯はお口のなかで動くことがあり、安定性が低い場合があります。
これにより、食事中に入れ歯がずれてしまうこともあります。このような問題を改善するためには、定期的な調整やフィッティングが重要ですが、それでもインプラント治療のような自然な噛み心地には及ばないことが多いようです。

外れやすい

総入れ歯は、歯茎に吸着して固定されますが、食事中や会話中に外れたり落ちたりする場合があります。歯茎の形状や個人の噛み合わせにより、吸着力が十分でない場合に起こりやすいです。そのような場合には歯科医師の指導の下、入れ歯安定剤を使用して固定力を補強しましょう。

しかし、安定剤の使用は毎日のケアが必要であり、外出先や旅行先でも気を使うことが求められます。また、外れやすさが気になると、食事や会話に集中できず、心理的な負担となることもあります。このような問題を改善するためには、定期的な歯科医師による調整が重要です。

毎日のお手入れが必要

総入れ歯は、食事や睡眠時に取り外して清掃する必要があります。旅行先や外出先でもこのケアが欠かせません。入れ歯を清潔に保つためには、専用のブラシや洗浄剤を使用した、食べかすや細菌の除去が重要です。
怠ると、口臭や口内炎などのトラブルを引き起こす可能性があります。また、定期的に歯科医師によるメンテナンスも必要で、入れ歯のフィット感を保つために調整を行うことが求められます。

若い方が総入れ歯にならないための予防方法

若い方が総入れ歯にならないための予防方法

若い方が入れ歯にならないための予防策を解説します。

お口を清潔に保つ

まず、毎食後すぐに歯磨きを行うことで、むし歯や歯周病のリスクを減らします。歯磨きは、歯磨きの角度や力加減、動かし方に注意し、歯垢を取り除くようにしましょう。さらに、フッ素入りの歯磨き粉の使用で、むし歯予防の効果を高めます。定期的な歯科検診と歯石除去も欠かせません。

定期的にメンテナンスを行う

まず、毎日の歯磨きやフロスを使用したセルフケアの徹底が基本です。しかし、これだけでは取り切れない歯垢や歯石が溜まるため、定期的に歯科医院でのプロフェッショナルケアが必要です。
歯科検診では、むし歯や歯周病の早期発見が可能であり、早期の治療で重症化を防ぎます。さらに、歯石除去や歯のクリーニングを定期的に行うことで、口腔内を清潔に保ち、健康な歯を維持できます。

まとめ

まとめ

ここまで若い方の総入れ歯についてお伝えしてきました。 若い方の総入れ歯の要点をまとめると以下のとおりです。

  • 若い方が総入れ歯を選ぶときのポイントは、目立ちにくさや審美性、ご自身に合う費用が重要
  • 総入れ歯治療のメリットは、身体への負担の少なさ、お手入れのしやすさ、費用を抑えられる、治療期間の短さなどが挙げられる

若い世代でも総入れ歯は新たなスタートを切るための選択肢です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
山下 正勝歯科医師(医療法人徳洲会 名古屋徳洲会総合病院)

山下 正勝歯科医師(医療法人徳洲会 名古屋徳洲会総合病院)

国立大学法人 鹿児島大学歯学部卒業 / 神戸大学歯科口腔外科 勤務 / 某一般歯科 7年勤務 / 国立大学法人 山口大学医学部医学科卒業 / 名古屋徳洲会総合病院  呼吸器外科勤務 / 専門は呼吸器外科、栄養サポートチーム担当NST医師

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